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日本の食パン発祥のお店としても知られる「ウチキパン」

 続いて、数多くの横浜ブランドのお店が並ぶ元町ショッピングストリートへ。日本の食パン発祥のお店としても知られている「ウチキパン」は、1888年創業のパン屋さん。日本のパン屋さんの歴史を語るにも重要なお店です。仲通りに入ったらやっぱり素通りできません。

 ウチキパンの歴史は、その前身である「ヨコハマベーカリー」からはじまります。イギリスのパン職人ロバート・クラークさんのもとで修行をしていたのが、ウチキパンの創業者であり、現在の打木工場長のひいひいお祖父さんにあたる打木彦太郎氏です。

 明治の初期、横浜は国産ビール発祥の地という環境もあって、パンづくりに欠かせないホップが手に入りやすく、そのホップから酵母を作り、この店のシンボルである食パン「イングランド」が誕生しました。また、近くにジェラール水屋敷という湧き水があることもパンづくりに適していたそうです。

 創業130年以上の伝統をうけ、ホップを使った発酵種により長時間かけて手づくりした自慢のイギリスパン。山がふっくらと盛り上がっている「イングランド」は、糖分をあまり含まず、もっちりとした食感と小麦そのものの香りが楽しめるのが特徴です。

 イギリスパンのほか、フランスパンや揚げパン、菓子パン、ケーキなど、10種の小麦粉を2~3種ブレンドしてつくっているパンは、どれも自信作だと打木工場長。

 その言葉通り、トングが離せなくなってしまうのは、やむをえません。

 冬季限定のシュトーレンは、薄く切って少しずつ食べると、表面のバターが少しずつ浸透していくので、日ごとに味の変化を楽しめます。日持ちは約1カ月。おうちでじっくり楽しむにも手土産にも最適です。

ウチキパン

所在地 神奈川県横浜市中区元町1-50
電話番号 045-641-1161
営業時間 9:00~19:00
定休日 月曜(祝日の場合は火曜)
https://www.uchikipan.co.jp/

2022.12.21(水)
文=大嶋律子(giraffe)