4:パフォーマンス──iPhone SEのコスパの良さは突出

 意外と差がないのがパフォーマンスです。3製品はいずれも、SoCにA15 Bionicチップを採用。GPUはiPhone 14のみ6コア、ほかは5コアという違いはありますが、ことスマホの心臓部については、外観から感じるほどの違いはありません。

 実際にベンチマークアプリ「Wild Life Extreme」で比較してみると、スコアはiPhone SEが「2465」、iPhone 13が「2448」、iPhone 14が「2857」。最大で約14%の差です。

 同じ128GBで、iPhone SEは69,800円、iPhone 13は107,800円、iPhone 14は119,800円と価格に大きな差があることを考えると、iPhone SEのコスパは突出して高いと言えそうです。

 

5:将来性──来年のモデルチェンジも考慮すべし?

 最後に将来性について考えてみましょう。現行のiPhone SEは、SoCこそほかの2製品と同じA15 Bionicを採用するものの、基本設計は8年も前の製品で、現行モデルの中で唯一Face IDに対応しないなど、見劣りする点も多々あります。画面の明るさやカメラも含め、長く使っていると不満が出てくることもあるでしょう。

 一方のiPhone 14は発売されたばかりの現行モデルゆえ、新しい技術が多数盛り込まれており、望遠レンズのように明確に省略されている機能を別にすれば、長く使い続けて大きな不満は出ないはずです。

 またiPhone 13についても、歩きながら動画を撮影した時に手ブレを抑えるアクションモードを搭載していないことなどを除けば、できること自体にそう違いはありません。

 ただしこの10月に入って「スマホの充電ポートを2024年までにUSB Type-Cに統一すべし」というEUの法案が成立したことで、iPhoneは来年のモデルか、遅くともその翌年には、LightningがUSB Type-Cに差し替わるという、大きな変更があることが予想されます。

2022.10.20(木)
文=山口 真弘