暑い夏が過ぎ、気持ちもゆったり。旅をしたい気分が高まってきました。
紅葉や秋祭り、収穫のよろこびなど、日本にはたくさんの美しい秋の絶景・風物詩があります。
そんな「秋の絶景」を集めた「いつか行きたい! 『日本にしかない風景』再発見」2021年秋篇に、新たな景色を追加して、2022年版をお届けします。
四季があり、自然の移ろいを感じられる日本。各エリアの観光の達人が選ぶ、その地に息づく秋の景色をお楽しみください。
◆吾妻渓谷
吾妻川の両岸が長い年月をかけて浸食されてできた、険しい様相を持つ吾妻渓谷。吾妻峡十勝と呼ばれる奇岩や深い谷が見どころで、秋には両岸に生い茂るカエデやクヌギ、アカマツなどが紅葉し、鮮やかな渓谷美を見せてくれる。
「国指定名勝・吾妻峡は、吾妻川に架かる雁ガ沢橋から八ッ場ダム直下までの約2.8 キロメートルにわたる渓谷です。『関東の耶馬渓』とも呼ばれ、歌人・若山牧水も渓谷の景色を絶賛する作歌を残しています。
10月下旬~11月上旬にかけて美しい紅葉が、左岸の絶壁を切り開いて造られた旧国道145号からドライブをしながら眺められるほか、右岸にある片道約40分のハイキングコース(登山道)を歩きながら景色を楽しめます」(ググっとぐんま観光宣伝推進協議会)
見ごろの時期:10月下旬~11月上旬
吾妻渓谷(あがつまけいこく)
所在地 群馬県吾妻郡東吾妻町、長野原町
http://www.tohgoku.or.jp/~aysk/iwasgimaarea.html
◆大峰山の紅葉
大峰山は、利根川と赤谷川の間に連なる高原状の山。中腹には本州最古ともいわれる浮島のある大峰沼と古沼があり、浮島および古沼は県指定の天然記念物になっている。
この山は日本海側と太平洋側の両方の植生が見られる貴重な場所で、紅葉の時期には特有の植物の多彩な色合いを楽しむことができる。
また、大峰沼周辺の原生林の紅葉も美しく、水鏡に映る紅葉の光景は驚くほど鮮明で幻想的。約6キロメートルのハイキングコースもあるので、ゆっくりと観賞しながら自然美を満喫するのもおすすめ。
紅葉の例年の見ごろは10月下旬から11月上旬。
大峰山の紅葉(おおみねやまのこうよう)
所在地 群馬県利根郡みなかみ町寺間
https://www.enjoy-minakami.jp/place.php?itemid=512
◆榛名山・榛名湖
榛名山は、上毛三山の1つで、標高1,100メートルの山頂に榛名湖がある。榛名湖を取り囲む山々を総称して榛名山といい、この山々のなかでも富士山のような端正な山容の「榛名富士」が有名。
自然豊かな榛名山では年間を通じて美しい景観を楽しめるが、秋の紅葉はまさに圧巻。特に榛名富士からの眺めはすばらしく、紅葉を映した榛名湖と、遠方には谷川連峰、浅間山、関東平野、晴天時には富士山まで望むことができる。
紅葉の例年の見ごろは10月中旬から11月上旬。
榛名山・榛名湖(はるなさん・はるなこ)
所在地 群馬県高崎市榛名湖町
https://www.city.takasaki.gunma.jp/kankou/nature/harunako.html
2022.10.02(日)
文=佐藤由樹