食事のバリエーションを楽しんだり、仕事をしたり。

 連泊だから叶う時間の使い方を知ると、旅のスタイルはぐっと広がる。慌ただしさから解き放たれる連泊旅へ。

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ごほうび旅でもととのえ旅でも連泊すると人生の充実度が変わる?

 ワーケーションという言葉をよく耳にするようになった。とはいえ仕事をするために旅行に出かけるわけではないし、リモートワークを旅先で終日したいわけではない。でも、毎日出社しなくても仕事ができる時代になったことで、旅に出やすくなったのは確かだ。

 実は、ひとり温泉は案外仕事が捗る。ここまでやったら温泉に入ろうとか、食事の時間までに仕事を終わらせようと決めると、集中力がみなぎってくる。そして、連泊する宿は食事が魅力的なところをおすすめする。毎日メニューが変わる宿もあれば、頑張ったごほうびにフレンチ、和食と異なる美食のレストランを楽しめる宿もあるからだ。

 また、移動が無い「何もしない一日」を作れるのは連泊だからこそ。宿自慢の絶景を眺めたり、渓流の水音や野鳥の声を聞いたりすると脳がリフレッシュして、いい発想も湧きあがる。温泉で疲れを取り、熟睡できたら、リモートワークで乱れた生活時間が、気づけば自然とリセットされている。

 秘境温泉でもWi-Fiがあれば大丈夫。仕事が残っていてもパソコンと資料を抱えて温泉宿へ。温泉暮らしの気分で過ごす滞在は、一泊の旅とは全くの別物なのだ。

オンもオフも満ちる渓流に抱かれる宿へ

●星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル[青森/奥入瀬渓流温泉]

 十和田八幡平国立公園の中にある奥入瀬渓流。美しい渓流のほとりに建つリゾートホテルが「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」だ。

 ワーケーションを充実させるなら、温泉露天風呂付きの客室へ。豊かな自然に触れ、息抜きしながら仕事をするのに最適な環境が待っている。チェックイン後はまず、巨大暖炉があるロビーでひと休み。ライブラリーを備えたラウンジもあり、仕事にも集中できる。

 夕食はビュッフェスタイルの料理を気ままに味わい、食後は渓流沿いの露天風呂でリラックス。翌朝は早起きして仕事を片付けて、午後は散策へ。

 自転車を借りて爽やかな渓流沿いの道を走れば、心が洗われるよう。

 2日目の夕食はフランス料理を堪能。料理とワインのペアリングが楽しめるのもひとりに嬉しい。

 慌ただしくなりがちなチェックアウトも12時とのんびり。5~10月は渓流を望むテラスで朝食を楽しんだり、客室で仕事をしたり、貴重な朝を有効に過ごせそう。

CHECK POINT

□ ひとりこそ嬉しいワインのペアリング
□ チェックアウトはのんびり12時

星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル

所在地 青森県十和田市大字奥瀬字栃久保231
電話番号 0570-073-022(星野リゾート予約センター)
宿泊料金
◆1室1名利用時の1名最低料金 (平日)19,000円~(休前日)21,000円~
◆1室2名利用時の1名最低料金 (平日)22,000円~(休前日)28,000円~(すべて素泊まり、入湯税別)
ひとり対応 通年
客室数 187室
食事 夕:食事処/朝:食事処
チェックイン 15:00/チェックアウト 12:00
アクセス JR八戸駅、新青森駅、青森駅より送迎あり(要予約)
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/oirasekeiryu/
●Wi-Fiあり

2022.07.03(日)
Text=Hiroko Ishii、Chiaki Tanabe(Choki!)〈oirasekeiryu hotel〉
Photographs=Jun Hasegawa〈oirasekeiryu hotel〉

CREA 2022年夏号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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