うちの子ベストショット③
「銀次郎の勇ましい大便‼ こんな胸はられたら、そら藤も凝視してしまうよな‼」
――猫は今まで20~30匹くらい保護されているそうですね。捨て猫について、一般の方からも相談されることが多いそうですが。
「猫が何日も鳴いてるんですけど、どうしたらいいですか?」っていうDMはたくさんもらいます。けど、大事なのはその人がどうしたいか、ですよね。何日も鳴いてるなら保護したほうがいいに決まってますし、救いたいって思うなら自力で調べてどうにかするしかないんです。
――命とどう向き合うか。飼えない理由がそれぞれあるにしても、救うには責任も必要になってきますよね。
そう思います。あと、「私を見たら逃げるんですけど、どうしたらいいですか?」っていう質問には、「助けたいなら、保護団体にお金を払って捕まえてもらってください」って伝えるようにしてます。無償でやってもらうのはさすがに申し訳ないですし、その人が本気で猫を助けたいのならお金を払って捕獲器とかセットして捕まえてもらってほしいなと思います。
――また、地域猫と呼ばれる、外で暮らす猫たちも多く存在します。保護施設の方や地域ネットワークで去勢手術をして放している場合もありますが、餌だけ与えながらも住む場所はないという状況は、果たして猫にとって幸せなのだろうかと度々考えてしまうのですが。
その気持ち、よくわかります。もちろん、餌をあげてる人たちに悪気はないんですよ。猫を飼うほどの経済的余裕がない人もいれば、少ない給料から餌代を確保してご飯をあげてる人もいますからね。けど、去勢してない猫に餌をあげて元気になったら、赤ちゃんを産みますよね。その赤ちゃんが大きくなったら、また赤ちゃんを産む。一生、餌をあげ続けて世話しないといけないんです。
猫を見捨てられない気持ちはものすごくよくわかるんですけど……餌をあげている人もずっとあげ続けないといけなくなるし……うーん、難しい問題ですよね。
向き合う時間ができたら保護団体を作りたい
――地域猫として可愛がるのであれば、お世話をする人たちと協力して手術の費用を確保するというのも1つの助けになるのかもしれないですね。
そういう子をお世話するのはいいんじゃないかと思います。僕が以前、大阪で住んでいた近くにもいっぱい野良猫がいて、子猫をいっぱい産んでたんです。けど、銀次郎が2歳になった頃、保護団体の人が来て、捕まえては去勢手術をして放すっていう活動をしてくれたおかげで、野良猫がぐっと減りました。
あと、家で飼っている猫を外に出さないようにするのも大事なことですよね。「にゃんがーど」っていう、それぞれの家にあったかたちで作れる木の柵があるんですけど、僕、それを1階の玄関前に取り付けて外に出られないようにしてるんです。天井までガードできるので、1階から3階まで自由に行き来させられますし、逃げてないかなって不安にならなくてもいい。にゃんがーど、すごくいいですよ。動物の脱走防止にオススメです。
――猫との未来について考えていることはありますか?
5匹には長生きしてほしいっていうのと、今は忙しすぎるので難しいですけど、ちゃんと向き合う時間ができたら保護団体を作りたいですね。九州、東京、大阪の保護団体とは繋がっていてインスタの投稿をリポストしたり、どうしても物資が足りないという時は送ったりしてるんです。
大阪の知り合いの施設も一度行きたいなと思ってますし、1日体験とかじゃなく、ちゃんと働いてみたいです。それに犬もめっちゃ好きですし、動物全般が好きなので、猫のことはもちろん、ほかの動物のこともこれから勉強していきたいなとも思ってます。
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亜生(あせい)
1988年7月22日生まれ。京都府出身。2012年に兄の昴生とともにお笑いコンビ・ミキを結成。16年に第46回NHK上方漫才コンテストで優勝。17年から2年連続で「M-1グランプリ」決勝進出を果たす。近年は俳優としても活躍。
Twitter:@mikiasei
Instagram:@aseihurricane
YouTube:ミキBASEチャンネル【公式】
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2022.05.04(水)
文=高本亜紀
撮影=平松市聖
写真=亜生