台湾の饒河街夜市での鳥卦(神鳥占い)が“当たる!”と評判の悟明老師。実はあらゆる占術に精通していて、台湾ではメジャーな紫微斗数での鑑定も行っています。

 そこで、日本の読者のために、毎月の世相を紫微斗数で読み解いてもらうことに。ここでは大局をみる際に使われる「天下第一盤」で占います。


【2022年4月】悟明老師が占う「世界の動き」

 今月、大きなうねりが生まれるのは経済面です。

 ロシアのウクライナ侵攻により、例えば小麦の先物取引価格が14年ぶりの高値となったり、原油をはじめとした資源の供給問題が出てきたり……。すでに経済に大きな動きが出てきていますが、4月にはそれが加速するでしょう。

 まず顕著になるのが物価の上昇でしょう。

 これを明るい兆しとは捉えにくいと思いますが、星回り的には“太陽にあまねく照らされる”イメージのひと月。世界経済にとっては、好ましい状況であると考えられます。

 また、長く続いたコロナ禍が落ち着きを見せ、さまざまな国が規制を緩和し、国外との行き来が増え、経済復興へと弾みがつくようにも思います。

 では、今月の鍵となる4つの星から見ていきましょう。

 この月のポイントとなるのは、ロシアを示す廉貞・天相星、インドとアフリカを示す破軍星、中国を示す武曲星、東南アジアを示す太陽星です。

 廉貞・天相星=ロシアは、廉貞星に吉星の化禄が入ってきます。また、金融や鉱物を意味する吉星の金匱があることから、この分野にチャンスがあると読み取れます。

 この星回りからすると、各国が課している経済制裁から逃げ切る道を見出す打たれ強さ、運の強さを見せるのでは? と思われます。

 また、この宮には、凶星の白虎があります。

 同じくロシアを意味する巨門星のほうにも、凶星の亡神があり、少なからぬ死傷者が出ることが予想されますが、巨門星には吉星の龍徳もあり、かの国へのダメージは、それほど大きくないように思えます。

 破軍星=インドとアフリカには、吉星の化権が入ります。破軍星の性質と星回りから、金融業をはじめとした経済発展が見込まれます。

 凶星の喪門がありますが、その影響は大きくなく、新型コロナウイルスの感染拡大も対処できる程度にとどまるのではないでしょうか。

 武曲星=中国には、吉星の化科がつきます。さらに滅多に出現しない華蓋という吉星が入ってくるため、強力なサポートが期待できます。

 これは金融を意味する武曲の力が強化されると読み取れるため、もしかすると“漁夫の利”で大儲けをするのかもしれません。いずれにしても経済面は好調です。

 そして、太陽星=東南アジア。この宮には、凶星の化忌が入ってきます。

 さらには、天災などの災難を示唆する凶星の劫殺があり、新型コロナウイルス以外の災厄に見舞われるかもしれません。

 その他の国を見ていきましょう。カナダ=貪狼星は、この星が象徴する娯楽、旅行といった方面が活性化しそうです。

 この宮には、凶星の破碎が入ってきますが、この場合、ほとんど影響はないと見ていいでしょう。

 アメリカ=太陰星には、吉星の月徳と凶星の死符が入ってきます。凶星の影響はほとんど受けず、金融、ハイテク、旅行業界の活性化が見込めそう。

 観光客の往来による賑わいが戻る日は近そうです。

 南アメリカ=紫微・天府星には、吉星の右弼と天喜、凶星の五鬼が入ってきます。喜びごとを意味する天喜の恩恵を受け、人々が明るい気持ちになる状況が生まれそうです。

 新型コロナウイルスをめぐる規制の全解除……という可能性も考えられます。

 最後に、ヨーロッパ&中東=天機星。この宮には、文昌、文曲という2つの吉星、凶星の勾絞が入ってきます。

 この2つの吉星の力は絶大です。ヨーロッパの主導により、経済や産業が大きく動くかもしれません。

2022.03.30(水)
文=堀 由美子