中編では「界 別府」自慢の温泉を中心にご案内。幻想的な日の出を眺めながらの「足湯」や「現代湯治体操」で、心と体をゆっくりと目覚めさせ、朝湯に浸かり、お腹がグ~ッとなったところで朝食へ。その後は、温泉を利用したユニークなアクティビティに参加したり、「うるはし現代湯治」に沿って、とことん温泉を堪能しましょう。


別府湾に昇る朝日を浴びながら温泉に身を委ねる極楽体験を

 温泉効果で深い眠りを得られると、朝の目覚めもスッキリ。早起きしたらぜひ、別府湾に面した足湯へ。霞がかった春の海にゆっくりと日が昇り、まばゆい光が湯けむりを照らす幻想的な光景に出合えます。

 体がじんわり温まってきたところで、深呼吸しながら行う「現代湯治体操」に参加(7時~。前日までに要予約)。約20分間、体の隅々までのばして血をめぐらせ、心と体を目覚めさせましょう。

 その後は朝湯と洒落込むのもよし。お腹がグ~ッと鳴るころには、お楽しみの朝食が待っています。

 朝食は、別府名物の地獄蒸し(温度の高い源泉の蒸気を利用した調理法)をイメージした、「せいろ蒸し」がメイン。

 湯気のあがるせいろの中には、豚肉や季節の野菜、きのこが入り、りゅうきゅうだれ(ほんのり甘い醤油だれ)や、すりたての胡麻を入れた胡麻だれでいただきます。

 大分で親しまれている「辛子茄子」や、香りのいい「糸すじ青のり」と麦味噌の味噌汁といった郷土食も味わい深く、ご飯が進みます。

2022.03.28(月)
文=伊藤由起
写真=榎本麻美