~前回のあらすじ~
梅津さんのホームページ(梅津有希子公式サイト)に「いつも利用しているクリーニング店に看板ネコがいます」と読者から一通のメールが。さっそく現地へ行くも、「営業時間中でもたまに不在のことがある」という情報提供者の忠告通り、カウンターにネコがいるのが見えるのに、お店が開いていなかった。近所のネコたちと触れ合って時間をつぶしていると、お寿司屋さんの女将が「そろそろクリーニング屋の奥さんが帰ってくる頃よ」と教えてくれたので再訪。まだカウンターにいた!
「大のカメラ嫌い」という看板ネコのマキ。
なんとか撮らせてもらおうと、お母さんの秘技「超絶極楽マッサージ」を繰り出す。
フサフサの立派なしっぽを、サワサワとさすりあげる。
たしかに気持ちよさそうなのだが、明らかに「写真厳禁」と顔に書いてある。
「もう~、マキくんいつもこうなのよ」
「なかなか手強いですね……」
とお母さんと談笑していると、奥からもう1匹のネコがやってきた。
この声色、この声量、この媚び具合。
間違いない。明らかに「ごはんちょうだい!」と言っている。
「はいはいちょっと待ってね。今マキくんお写真撮ってるからね」
ひたすらマイペースなマキとは対照的に、もう1匹のネコはお母さんの目を見ながら猛アピール。
奥の部屋から現れたこの子は、マキの兄弟のジュン(オス/7歳)。
マキ、ジュンともにクリーニングよしのの近所で生まれ、親ネコが2匹揃って置いていったという。
「みつけた時は、手のひらに乗るほど小さくてねぇ……。ミャーミャー鳴いてかわいそうで、うちで飼うことにしたの」
2匹ともすくすくと健康に育ち、クリーニング店の店番はマキが担当。
「ニャーニャー」とよくしゃべる「おしゃべりネコ」のジュンは、お母さんとのアイコンタクトも完璧。
もっぱらお店の奥の部屋にいて、気が向くと店頭に顔を出しに来る。
店番を務めるマキ目当てのお客さんも大勢いて、「クリーニングに出すものはないんだけれど……」と、会社帰りに立ち寄る人もいるのだとか。
町中のネコ好きさんから愛されている、クリーニングよしのなのであった。
やや無愛想ながらも、意外と人懐っこいマキ店長とモフモフタイムを満喫し、帰路につく。
2013.07.12(金)