さまざまな職種の人が集う交流の場所
「BLOW UP」という店名の由来を聞いてみると、これまでレコードショップで勤めてきてDJとしても活躍しているCHINTAMさんらしい答えが返ってきた。
「鈴木 勲さんというジャズベーシストの方がいて、『BLOW UP』というアルバムと曲があるんです。1997年くらいにレコードショップで働いていたんですが、そのお店でたまたま出会った一枚で、聴いた時に感動するほどかっこ良くて、いつかお店をやれることがあれば店名にしたいとずっと考えていました」
店舗がオープンしたのは2018年だが、2008年にはオンラインWEBショップとしてスタートしていた「BLOW UP」。
「某大手レコードショップでバイヤーとして働きながら運営していたんですが、こぢんまりとしていても自分の好きなものを扱うお店をやりたいなと思って、そのレコードショップを辞めて実店舗をオープンさせました」
なぜこの土地にオープンさせたのか話を聞いてみると、渋谷が思い入れのある土地だったからなのだとか。
「元々、働いていたレコードショップが渋谷にあったというのが理由で、馴染みのある土地で探していたんです。最初は宇田川町でオープンさせようと考えていました。レコード好きな人は知っていると思うんですけど、宇田川町は世界一のレコード市場と言われるほど栄えていた場所だったんです。でも、リーマンショックを境に、海外から日本にレコードが全く入ってこなくなってしまい、個人店が急激に減って、客層とか感覚も変わっていって……自分も少し宇田川町から離れてもいいのかなと思ったんです。
友達がたまたまここの近くでお店をやっていて、よく飲みに行っていたのでこの辺の土地勘もあり、探していたらこの場所がタイミング良く見つかったんです」
今年で店舗をオープンさせて3年目を迎えた『BLOW UP』。隠れ家のような場所だが、さまざまな職種の人たちが通う。
「うちの店を知らない人からすると”坂を上がったところにレコードショップがある””ちょっと入りづらいな…”とか思うかもしれないんですけど、音楽関係の人たちをはじめ、ファッション関係の人や近隣で働いているサラリーマンやOLさん、学生もいますし、お客さんの層は本当に幅広いですね」
一度足を踏み入れたら、どんな職種の人でも「BLOW UP」の魅力にハマってしまうのは、気さくで朗らかなCHINTAMさんの人柄もあるのだろう。
すでに多くの人を惹きつけているが、これからさらにどんなお店となって欲しいのだろうか。
「場所的に居酒屋も多いのでバーとしての印象が強いかもしれないですけど、僕としてはレコードに馴染みのなかった若い人やサラリーマン、OLさんに興味を持ってもらえる場所になってほしいんです。例えば、ジャケットを見て可愛いとかカッコいいと感じたのが入り口でもいいと思っています。
あとは狭い空間だからこそ人との出会いがあって、ここからいろんなことが広がった人もいるのでそういう場所として楽しんでもらえたら嬉しいですね」
▼店主のCHINTAMさんのおススメプレイリストはこちら
BLOW UP
所在地 東京都渋谷区道玄坂1丁目15-3 プリメーラ道玄坂106B
電話番号 03-6416-1455
営業時間 15:00~21:00(ラストオーダー・お酒の提供は20:00まで)
定休日 日、月、火、水
※上記は自粛期間の営業時間、定休日になります。通常は平日12:00~14:00、18:00~24:00。土曜16:00~24:00。日・祝定休日になります。
HP http://blowup-records.com/
Instagram @blowuprecords
Facebook https://www.facebook.com/BLOW-UP-321877941182082/
※営業時間など詳細は上記ページをご確認ください。
今注目のレコードと〇〇
2021.10.19(火)
文=渡里友子
写真=今井知佑
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