亜美 由美ちゃんの第一印象は……事務所に新しい子が入ってきたって言うのだけ聞いて、事務所をウロウロしてたら、「絶対この子だ!」っていうくらいずば抜けて可愛い子がいたんです。そこから、内面的にはますます頼もしくなって、外見的には、今も自分が知る中で一番可愛いなと思います。

由美 やっだぁ~、どうしましょ。あとでおこづかいあげる(笑)。

 

亜美 さすがに親兄弟よりも一緒にいるので、私のことを分かってくれてるなって感じですね。なにか相談しても、一番聞きたい答えをくれるし、もし聞きたくない答えが返ってきたとしても、それは本当なんだろうなっていう的確なことを言ってくれるので。最後の砦でもあるし、最初に相談する人でもありますね。

 あとは、昔だったら誰かに何か言われても、結構バッサリ切り捨てるところがあったんですよ。すごくドライというか。でも、今はちゃんとドライになってもいい人を見極めている気がします。由美ちゃんは大人になりました。あとは、もうちょっと亜美ちゃんに優しくしてあげて、とは思うんですけど。

「忍耐という言葉を覚えました(笑)」

――逆に由美さんからみて、亜美さんはいかがですか。

由美 亜美ちゃんの第一印象は、都会の子っていうイメージかな。お洒落で髪の毛フワフワで。その頃それが天パだって気づかなくて、すごいお洒落なパーマをあててるんだと思ってました(笑)。いつも可愛い恰好して、当時はいち早くピッチ(PHS)持っていて、やっぱり東京の人は違うなって。

 内面は相当変わったよね。前は「0か100か」の考えを持ってる人だったけど、今は間が取れるようになったというか。苦手な人とは本当に、口を利かないとかじゃなくて、お喋りをどうしていいか分からないタイプだったんですね。だけど、今は全然喋りますし。そこは変わったかな。

――亜美さん、なぜ変化されたと思いますか?

亜美 あー、やっぱり子育てが大きいなと自分では思っていて。仕事上の変化でもあるかもしれないけど、子どもと一緒にいると「この人苦手……!」とかじゃ済まないときがいっぱいあるじゃないですか。学校のこととか、子どもを含めた対人関係の中で、“出しちゃいけない自分”みたいなのがたくさんあって、それを頑張ってきました。もう、以前のようにちょっとやそっとじゃ怒らなくなりましたね。忍耐という言葉を覚えました(笑)。

2021.07.23(金)
文=松永 怜