デビューのきっかけは?

――そんなお二人のデビューのきっかけは何だったのでしょうか。

亜美 私は、学生時代はCAさんかホテルマンになりたくて、英語の勉強をしていました。そのときに、友達に誘われてバンドを組むことになって。それもソニーにデモテープを出すためだけに組んだバンドで、テープも1回しか送らなかったから、そんなに熱心にやっていたわけでもなかったんです。でも、それでソニーの人から声を掛けてもらったので、「じゃ、お願いしまーす」みたいな感じですね。

由美 私は、たまたまソニーが開催したオーディションがありまして、そこで準優勝したんです。受けておきながら未だに何だったのか分からない、18歳まで受けられる謎のキャラクターオーディションみたいな。今考えたら怖くて、やっていることも、内容もよくわからないんですけど、準優勝とか優勝すると、うちの会社と契約することになっていたんですね。

 

よく分からないままバスに乗せられて……

――キャラクターオーディション? 歌ったり演技をしたりといったことですか?

由美 そういうのもなかったですね。そもそも、古着屋で見つけたチラシに、1位が賞金30万で、2位が賞金10万円と書いてあって、お金が欲しくて応募したんです(笑)。ただ、これもちょっとよくわからない話なんですけど、はじめは書類審査で落ちたと連絡が来て。でも、ソニーの担当者が「由美ちゃんキャラが強いから、僕、個人的にやってみたいんだよね」と連絡をくださって、「あっ、そうなんですか」って言ってたら、また連絡がきて「やっぱり受かりました」と。

 当時は大阪に住んでいたので、そこから東京へ行くことになるんです。で、東京に着くと、よく分からないままバスに乗せられて、1泊2日の旅行に連れていかれました。

亜美 え、こわーい(笑)。

由美 怖いよね(笑)。で、バスに乗って知らない場所に着いたら、全国からオーディションに受かった人たちが20人ぐらい集まっていたんです。そこで、みんなでパターゴルフやったり、プールに入って泳いだりしていたんですけど、今考えたらスタッフがその姿をチェックしてたんです……!

2021.07.23(金)
文=松永 怜