一方のイ・サンファは、2010年バンクーバー五輪及び2014年ソチ五輪で金メダル、2018年平昌五輪で銀メダルを獲得したトップアスリート。平昌五輪で親友の小平奈緒選手と肩を抱き合いながら健闘を称え合った様子は、まだ記憶に新しい。

 2人の交際が始まったのは、2018年後半。同年にバラエティ番組で共演したのをきっかけに、意気投合したという。そして2019年10月、交際から約1年でゴールイン。その後も2人はバラエティ番組やSNSで仲睦まじい様子を絶えず伝えている。

 KangNamはまた、韓国への帰化を希望していることでも話題だ。6月30日に出演したバラエティ番組では、帰化申請に際しての試験に一度落ちたことを打ち明けて注目を集めていた。

 

日韓カップルは“増加傾向” にある?

 ほかにも芸能界の日韓カップルは枚挙にいとまがない。現在も結婚生活が続いている主なカップルを挙げると、阿部美穂子(45)と元サッカー選手のチェ・ソンヨン(45)(2003年結婚)、歌手の谷ルミコ(41)と歌手キム・ジョンミン(52)(2006年結婚)、高木りな(42)と韓国Mnet所属(結婚当時)のTVディレクター(2013年結婚)、関根麻里(36)と歌手K(37)(2014年結婚)などがいる。

 1998年の日韓共同宣言、2002年サッカーW杯日韓共催、そして2003年からの韓流ブームといった流れにともなう人的交流の高まりが、こうした日韓カップルとして結実しているかのようだ。

 韓国では猛スピードで婚姻数が減少しているが、日韓の国際結婚は政治の冷え込みに反しておおむね一定の割合をキープしている。

 また厚生労働省「人口動態調査」によれば、日本人女性と韓国・朝鮮人男性の結婚は婚姻数の減少に反してここ数年増加傾向にある。2015年の1566件に対し、2019年は1764件となった(厚労省「人口動態調査」)。

 イ・ジフン夫人と同じ韓国で学ぶ日本人留学生も同様だ。円安が急速に進んだ2010年代前半には2013年の4344人から2015年の3414人まで減ったが、コロナ直前の2019年には4359人に盛り返した(韓国教育統計サービス:KESS※高等教育機関のみ)。

 歴史認識問題、領土問題、さらに輸出規制問題と、常に不和の絶えない日韓関係。だがそんな摩擦も、国民レベルや文化分野での活発な交流を妨げることはできないようだ。

2021.07.22(木)
文=高月 靖