第二のキャラ変、カッコかわいい大人キャラ

 だが、そんな“天然・不思議ちゃんキャラ”も、30歳に近づくにつれ賞味期限が迫ってきた感があった。また2000年代の深田恭子は身体つきがムチムチしていた時期もあり、心ない揶揄が飛び交うことも……。当時は今ほど女性から憧れの対象として見られることもなく、“深田恭子史”を俯瞰で見たときにやや低迷期だったと言えるかもしれない。

 そこからまたキャラ変に成功するのが深田恭子のすごいところ。

 まず、実写映画化『ヤッターマン』(2009年)のドロンジョ役で、露出度の高い黒のボンデージファッションを、絞ったボディラインで見事に着こなし、世評の風向きを変える。現在へと続く“カッコかわいい大人キャラ”を完全に確立したのは、2016年だったように思う。

 深田恭子が33歳だった2016年7月、大胆なビキニカットを多数おさめた写真集『AKUA』、『This is Me』を2冊同時発売し、オリコン週間「本」ランキング写真集部門で1位、2位を獲得する。同年同月、Instagram(@kyokofukada_official)も開設。写真集撮影で訪れたハワイでのビキニカットやサーフィンに興じる姿などを惜しげもなく載せており、こちらも大きな話題を集めることに。

 写真集やInstagramで公開した、程よい肉付き、かつ、シュッと引き締まった美ボディは、特に女性ファンから賞賛の声が大きかったと記憶している。

2020.10.22(木)
文=堺屋 大地