熱々ご飯にコンビーフをのっけて
ぼくのコンビーフの思い出は、小学生の時に、1学年上の男子の先輩があの有名なコンビーフのCMに出ていたのを見て、母親に買ってもらってマヨネーズとよく混ぜてトーストにのっけて食べたのが最初です。それから大人になるまでも、たまに食べていましたが、毎日食べるものではないかな、という感じでした。大人になってから高級コンビーフを何回か食べましたが、なるほど美味しいけど、「コンビーフという後味」はわりとどれも同じなんだな~と、思っていました。
スモークハウスファインの「米沢牛コンビーフ」は、カードを分厚くしたようにパッケージングされていて、普通のコンビーフはブロック状の塊が多いのに、なんでこんな形なのかな?と最初、疑問に思いました。パッケージから出して分かったのですが、フォークで潰すときに簡単にきれいにほぐれるんですね。
まずは細かく潰したコンビーフを何も混ぜずにそのままご飯にのっけて。熱々ご飯で脂が溶けてとっても良い香りがして、口の中に入れるとご飯と混ざり合って旨味が溢れて、今まで食べていたいわゆるコンビーフ感が、香りにも味にもなくて、驚きました。途中から、卵黄と混ぜて食べたら、最高級のTKGになりました。
後日、トースト(先ほどの「なかほら牧場 ピュアグラスフェッドバター」を塗って)にのっけて食べたのですが、これもバツグンに美味しかった。パンにのせるときはコンビーフを細かくしすぎずにザックリ潰したのですが、これはこれで食感がカリッと焼けたトーストにピッタリでした。最後の方はマヨネーズと混ぜて食べて、もちろん美味しいのですが、ものすごくマヨラーなぼくが、このコンビーフとマヨネーズを混ぜるのはもったいないと思ったほど、このコンビーフの完成度の高さを実感したのでした。
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2020.10.23(金)
文=秋山具義