花の枯れ始めサインはコレ!
「花の枯れ始めサイン」に気づくことも、大切です。
花は突然、全部が枯れてしおれることはありません。花の種類によって、特定の部分から枯れ始めて、その後、全体が枯れていきます。
枯れ始めサインを知っていれば、水替えや切り戻しによって、花を元気にする対策をとることができます。
また、そもそも花を買う段階で、新鮮ではない花を見分け、枯れ始めサインがない、新鮮な花を買うことができますよね。
ここではバラ、カーネーション、ガーベラ、ダリア、ランといった、人気の花の、枯れ始めサインについて紹介していきます。
◆バラ
バラは、花の付け根の部分から傷み始めます。花の付け根は正面からは見えないため、きれいな形をしている花も実は枯れ始めているということがあります。
花を手に取ってみて、下から付け根を覗いてみましょう。変色していたり、さわってみてゆるくなっていたりしたら要注意です。
また、バラの花びらは外側から傷んでいき、花屋さんは傷んだ花を取り除いていくため、古いバラは花ビラの枚数が少なくなります。なるべくぎっちりと花びらが詰まっているバラを選びましょう。
◆カーネーション
カーネーションの花びらは変色したり縮んだりという変化があまりないので、枯れているのがわかりにくい花です。
ポイントは「ガク」の部分、ガクを軽くつまんでみて硬い場合は新鮮です。つまんでつぶれてしまうほど柔らかくなっているものは、すでに枯れ始めています。
花がきゅっとしまっているものが新鮮で、横に広がって咲いているものは古い可能性があります。また花から白いひげのようなものが生えている場合も要注意です。
◆ガーベラ
ガーベラもカーネーションと同じく、花びらに変化がなく、とても長持ちする花なので見分け方が難しい花です。
ガーベラは花ビラではなく、真ん中の平らになっている部分を見ましょう。ここは、筒状になった花びらやおしべなどが集まっている部分ですが、ここに黄色い花粉がついていたら古い証拠です。
花粉は新鮮なうちは「やく」というものに包まれていますが、時間が経つにつれて開いて花粉が出てくるのです。これはガーベラだけでなく、ひまわりや菊なども同じことが言えますので、花びらではなく花の中心に注目してみましょう。
◆ダリア
たくさんの花びらが大輪の花を彩るダリアは、外側の花びらから枯れ始めます。
正面から見た時は外側の花びらが見えにくく、見逃してしまいがちです。花を回転させて後ろ側を見て、枯れている花びらがないかどうかチェックが必要です。
◆ラン
ランの仲間も花びらがしっかりとしているので、枯れているのがわかりにくい花のひとつです。
ポイントは、中心の唇のように見える「リップ」と呼ばれる部分。古くなってくると、このリップの部分の淵が黒ずんできます。
また、花弁の色も古くなるにつれて薄く透き通ってきます。色がしっかりと濃いものを選びましょう。
このように、ぱっと見ただけでは枯れ始めの前兆がわからないこともあります。
枯れ始めているのに気が付かずに購入してしまい、すぐにダメになってしまったということにならないために、正面から見るだけでなく色々な角度から眺めてましょう。
実際に触ってみてその感触を確かめてみるのも、有効な方法です。
2020.08.17(月)
文=佐藤俊輔
撮影=平松市聖