ほろ苦さとさわやかな甘味、そして独特のフレーバーをもつハーブリキュール「CAMPARI(カンパリ)」。

 その魅力をさらに引き出すカクテルコンペティションの日本大会が、2019年11月に開催された。優勝の栄冠に輝いたバーテンダーは? そして、カンパリが世界中の女性に愛され続ける理由とは?


アペリティーボで楽しみたい
イタリアを代表するリキュール

 独特のほろ苦さと甘み、そして美しい赤色が魅力の、イタリアを代表するハーブリキュール「CAMPARI(カンパリ)」。

 そのカンパリが主催するカクテルコンペティションの日本大会「カンパリ バーテンダーコンペティション ジャパン 2019」が、2019年11月27日(水)にイタリア大使館(東京・港区)で開催された。

 今回は、カンパリにベルモットとドライジンを合わせたカクテル「ネグローニ」が今年で誕生から100年を迎えることを記念し、「ネグローニ」から派生したカクテルの制作が課題となり、チャンピオンとなったバーテンダーは、2020年1月にイタリア・ミラノで開催予定のアジアファイナルへの出場資格を得るという。

 長きにわたって世界中で愛され続けているカンパリが誕生したのは、とあるミラノのバー。カンパリの創業者となるガスパーレ・カンパリがバーテンダーをしていた1860年頃、オリジナルのリキュールを発明したのが始まりだそう。

 さまざまなハーブや果実の配合から生まれる独特のほろ苦さと、目にも鮮やかな赤色は、やがて世界中で愛されるようになり、ネグローニやアメリカーノ、カンパリソーダ、スプモーニなど、さまざまなカクテルを生み出した。

 今や世界190カ国以上で愛飲されているというが、誕生から150年以上たった今でもその製法はトップ・シークレット。ごく一部の製造責任者のみが極秘レシピを守って作り続けているという。

 そんなカンパリを楽しむなら、まずはアペリティーボ(食前酒)がおすすめ。ディナーの前に軽いお酒と簡単なおつまみを楽しむアペリティーボは、今宵ひと夜を満喫するために欠かせないプロローグだ。

 気持ちをリラックスさせるだけなく、少量のアルコールで胃を活性化させ、食欲を増進するという目的もある。カンパリは、その爽やかなほろ苦さとハーブの風味が食前酒にぴったりなのだ。

 また、カンパリは他のアルコールや柑橘類とも抜群の相性を見せるため、さまざまな飲み方が楽しめるのも魅力の一つ。

 お酒にあまり強くない女性であればカンパリソーダやスプモーニ、愛飲家の男性ならネグローニやアメリカーノと、好みの飲み方を選べるのもうれしいところだ。

2019.12.06(金)
取材・文=張替裕子
撮影=松本輝一