忘年会の演目として考えているなら
今からレッスンを
![プッチモニの4thシングル「ぴったりしたいX'mas!」。こちらは「エル・オー・ブイ・イー・ラブリー後藤!」というコールが歌詞カードにガッツリ載っている。「ファンも全員プッチモニのメンバー。さあ、君たちが歌わないとこの曲は成り立たないぞ!」とつんくが熱く煽っているようではないか。そして、この記事の著者校正数日前に吉澤ひとみがひき逃げで逮捕という情報が入った。本当に驚いた……。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/6/-/img_a6f550a07b044fbb5bcbd5600a6c3199262252.jpg)
「U.S.A.」のすごいところは、ナウいメロディーに懐かしワード満載の歌詞、ワールドクラスのキレキレダンス、ISSAのイカしたシンガソンという奇跡的トータルの美。そこに加えてハロヲタにより開発されたという「合いの手」が融合した点にある。
「エル・オー・ブイ・イー・ラブリーISSA!」
ISSAもまさか40歳手前になって「ラブリー」と言われるとは想像もしていなかっただろう。
そもそもこの「エル・オー・ブイ・イー・ラブリー」コールの第一発案者は誰なのだろう。「LOVE」という綴りを解体し、間奏のリズムに乗せることで「愛してる」と訴え、「ラブリー」を追加することで「あなたには愛される価値があるから!」と歌い手さんに自信を与える2段構え。本当によくできたコールである!
![「あゝ無情」「六本木心中」「ラ・セゾン」には人間のカーニバル欲求を暴走させるサブリミナル効果が組み込まれているとしか思えない。これらがかかると、どれだけ疲れてフラフラでも両手を挙げ「フッフゥ~!」と雄叫びを上げてしまうからだ。恐るべし、アン・ルイス。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/0/-/img_6054366596d4dcda07aecde05c4c43c4243853.jpg)
この「U.S.A.」のヒットは、「合いの手ソング」を復活させるきっかけになる、とも予感している。実際、私はこれを聴いたあと、猛烈にアン・ルイスの「あゝ無情」、そして敏いとうとハッピー&ブルーの「星降る街角」が恋しくなった。嗚呼、「フワフワフワ!」と言いたい。「よるよるよるよる長い夜ッ!」と叫びたい……!
年末のカラオケではこれらの楽曲が争奪戦となるだろう。まちがいない。
![敏いとうとハッピー&ブルー『星降る街角 GOLDEN☆BEST』。白いスーツに身を包んだメンバーのホストチック・スマイルが素敵。コモエスタ・セニョール、という囁きが聞こえてきそうではないか! 大ヒット曲「星降る街角」以外にも、「あれも嘘なの」「あなた昔をありがとう」など、名曲がズラリ。ムード歌謡の底力を感じる一枚だ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/8/-/img_589471ab969c96ba7c357e04b0cf550b283104.jpg)
しかし、「U.S.A.」には一つ難関がある。あのダンス。あれを軽く見てはいけない。
部分部分は真似できるが、本気でマスターしようとすると死ぬ。というのも、私自身、すでに秋の営業カラオケでの披露を視野に入れ、
「ハイッ足上げて飛んで飛んでいいねいいいねいいねッ」
と練習に励んでいるが、見るよりベリーベリーディフィカルト……。
1番を踊り終わった時点で動悸息切れで立てなくなり、思わず救心を手に取った。ビリーズブートキャンプどころじゃねぇわ(汗)。これ踊りながら歌ってるISSA、超人かよ!
2018.09.26(水)
文・撮影=田中 稲
写真=文藝春秋