Magnificent View #1399
ハワース(イギリス)

(C)Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages

 牧草地と荒野、羊の鳴き声、教会が立つ素朴な村……。小説『嵐が丘』そのものの風景を見られるのが、イングランド北部にあるハワースだ。小説の舞台でもあり、作者のエミリー・ブロンテら、ブロンテ姉妹が住んでいた場所として知られている。

 ブロンテ姉妹が生きた19世紀のイギリスは、産業革命まっただ中の頃。村には紡績工場や織物工場がひしめき、劣悪な生活環境から病に倒れる人は多く、平均寿命も短かったという。エミリーがそんな現実から逃避して描いたロマンスが、『嵐が丘』でもあったと言われている。

 現在のハワースは、都会から離れてのんびりできる田舎町として人気に。姉妹の父が通った教会や兄弟が通った酒場も残り、それらは観光スポットにもなっている。ご覧の建物は、ブロンテ一家が1820年から1861年まで暮らしていた建物。現在は博物館として、内部に様子が再現されている。

Column

今日の絶景

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2018.05.27(日)
文=芹澤和美