さいたまスーパーアリーナは原点

「生まれ落ちる場所、選べないなんて思い過ごしさ」
「僕たちは望んでここに来たのさ」

 きれいな発音で丁寧に歌われる日本語のバラードは、熱狂的ファンから“天使”にも喩えられる、彼ら本来のピュアで優しい魅力と相まって、メッセージ性の高い楽曲に仕上がっている。

 一方、新アルバムのリード曲「Electric Kiss」は、これぞEXOという、ストリート感のあるキレのいいダンスナンバー。この日のライブではイントロが流れだすと、初披露を待ちかまえていた会場からは大声援が巻き起こり、盛り上がりは最高潮に達した。

 さいたまスーパーアリーナは、EXOにとって、2014年4月に日本で初めてファンイベントを行った、原点とも言える場所だ。

 翌15年にシングルを発売し、日本デビュー。すでに2年連続で東京ドーム公演も成功させているが、ステージからはなお「歌って踊って、お客さんに喜んでもらうことが楽しい」という彼らの純粋な気持ちがダイレクトに伝わってきた。

 EXOのワールドツアーはまだ序盤。すでに2月の台北、大阪、3月のシンガポール、バンコク、4月のマニラ、6月の香港、7月のマレーシアまでスケジュールは発表されている。彼らの歩みは止まることを知らない。

 帰り道、さいたまスーパーアリーナの周囲は、最寄り駅への入場規制がかかるほどごった返していたが、誰もが多幸感に溢れていた。EXOのメンバーが充実したライブに手応えを感じていたのと同じように、ファンもそこに立ち会えた幸せを噛みしめていたようだった。

ツアー「EXO PLANET #4 – The EℓyXiOn – in JAPAN」
(エクソ プラネット シャープフォー - ザ エリシオン - イン ジャパン)

●ツアー日程
・2017年12月22日(金) マリンメッセ福岡
・2017年12月23日(土) マリンメッセ福岡
・2017年12月24日(日) マリンメッセ福岡
・2018年1月27日(土) さいたまスーパーアリーナ(スタジアムモード)
・2018年1月28日(日) さいたまスーパーアリーナ(スタジアムモード)
・2018年2月23日(金) 京セラドーム大阪
・2018年2月24日(土) 京セラドーム大阪

●ツアー(日本)累計動員数
17万人

EXO
BoA、東方神起、SUPER JUNIOR、少女時代等を輩出したS.M.ENTERTAINMENT所属のダンスボーカルグループ。グループ名には“未知の世界から来た新たなスター”という意味が込められ、太陽系外惑星を意味するExoplanetからモチーフを得ている。2012年4月8日、韓国・中国にてデビュー。13年に発売した初のアルバム『XOXO』が韓国にて12年ぶりのミリオンヒットを達成し、韓国の音楽賞を総なめに。日本ではデビューシングル「Love Me Right ~romantic universe~」が、海外アーティストによるデビューシングル歴代最高の売り上げ枚数を記録し、その年のオリコン年間ランキングの新人部門で3冠を達成。本国のデビューから3年7カ月で東京ドーム単独公演を行い、海外男性アーティストとして最速記録を打ち立てた。さらに16年にセカンドシングル「Coming Over」をリリースし、海外アーティスト初となるデビューシングルから2作連続での初週売上10万枚を突破。
2018年、初の日本オリジナルアルバム『COUNTDOWN』をリリースし、オリコンウィークリーチャート1位を獲得。

アルバム『COUNTDOWN』
日本オリジナルアルバムとなる今作はリード曲となる「Electric Kiss」ほか、日本デビューシングル「Love Me Right ~romantic universe~」や2nd シングル「Coming Over」、放映中のカイ主演ドラマ「春が来た」(WOWOW)の主題歌「Lovin’ You Mo’」を含む全10曲収録。

『COUNTDOWN』 スペシャルサイト
http://exo-jp.net/special/countdown/

2018.02.07(水)
文=CREA編集部