勝又奈緒子(かつまた なおこ)さん
家族:夫、長男2歳
会社名:秋田県鹿角市役所
肩書き:政策企画課 鹿角ライフ促進班 移住コンシェルジュ
勤務体制:9:00~16:00(週5日・時短)

移住先で移住希望者のための
コンシェルジュとなる

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 大手百貨店でジュエリー販売や本社勤務を10年。華やかな世界に身をおき、都会暮らしがなじんでいた勝又さんが180度転身して、秋田県鹿角市に一家で移住したのは2017年春のこと。それまでは秋田には一回も行ったことがなかったという。

 移住を提案してきたのは、鹿角市に父方の田舎があった夫の清介さん。子どもが生まれ、もっとのびのび生活させてあげたい……と思ったときに小さい頃に遊んだ田舎の風景が思い出されたのだろう。しかし、勝又さんは、簡単に同意はできなかった。

 ジュエリーの仕事は好きだったし、やりがいもあった。秋田に住んだこともないし、自分の両親も友達もいないところで子育てができるだろうか? 不安を感じたのも当然のことだ。

 それでも清介さんの就職が鹿角市役所に決まったこと、新潟育ちの実家のお母さんが「田舎は子育てするには向いているんじゃない?」と背中を押してくれたことなどを機に、具体的に準備を進め、移住に踏み切った。

 鹿角市が「移住コンシェルジュ」を募集していることを知り、自ら応募し、採用される。「移住コンシェルジュ」というのは、鹿角に移住したい人のためのワンストップ窓口として機能し、勝又さんのような「県外からの移住者」のみで構成されている。

 現在勝又さんを含めた6名の「移住コンシェルジュ」が、移住したい人のためのお手伝いをしている。「私自身が、移住のときにわからなかったことを教えてあげるような気持ちでみなさんに接しています」。

 具体的には、物件・保育園・仕事などの移住にまつわる相談に乗ったり、各担当につないだり、鹿角の魅力をSNSなどで発信したり。移住フェアの運営などで定期的に県外に出張をすることもある。

 「コンシェルジュになれば、鹿角市を知ることが必要です。そこで、鹿角に来てから地域を積極的に回り、交流施設や子育て支援施設など様々な場所や人を知ることができたのは、自分にとってとてもよかったです」と語る。

首都圏から移住体験をしに来たご夫妻と稲刈り体験! とても喜んでいただいた。

 さて、移住後の勝又さんの生活をのぞいてみよう。

2017.12.25(月)
文・撮影=HITOMINA