京都では今様を自分で体験できる

今様教室の一コマ。稽古を見学したり、今様を詠んだり、入門前の体験ができる

 さらに、今様が実際にどのようなものか知りたいと思い、京都市右京区にある日本今様謌舞楽会の稽古場へ。

 この日は、滋賀県で奉納される練習が行われていました。

 「琵琶の湖 見はるかす 近江の国の歌枕…」と歌いながら舞の振り付けが進みます。録音や録画は一切なしで、すべて口伝(くでん)によって行われています。入門に向けた体験の一環として、実際に装束を身につけさせてもらうこともできます。装束を身につけると気持ちが引き締まりました。

 続いて、「今様うたことば教室」にも参加。お題の「梅」にちなんだ五七五七七の和歌を詠み、その後、同じ内容の今様の七五調四句に直すという高度な講座。いきなり、「良かったら詠んでみて下さい」と言われ、古語辞典などを引きながらおそるおそる挑戦。

 最初は全く何も浮かびませんでしたが、五、七の区切りを指で数えながら言葉を出し、書き連ねてみるとそれっぽく仕上がりました。

 京都の寺社仏閣を訪ねると、たびたび歌碑を見かけることがあります。これまで「難しそう」と通り過ぎていた私も、今回の体験で和歌や今様の世界がほんの少し身近になったと思います。

日本今様謌舞楽会
URL imayou.jp

日時 3月4日(日)
場所 道の駅竜王かがみの里、元服式にて今様披露
URL www.rmc.ne.jp/kagaminosato

日時 4月7日(土)
場所 永観堂境内の今様の塔前にて奉納
URL www.eikando.or.jp
※日時などの詳細は、日本今様謌舞楽会ホームページにて告知、またはメールにて問い合わせを

今様・白拍子写真館

 そして、とっておきの情報をひとつ。

 江戸時代の儒学者・皆川淇園ゆかりの「弘道館」では、非日常的な撮影体験が楽しめます。なんと写真家の上杉遥さんが、白拍子のメイク、着付けから撮影まで担当してくれるのです。

 完全予約制なので、詳細は問い合わせまたはHPをごらんください。

【今様・白拍子写真館 花うつり】
開催場所・弘道館
問い合わせ・予約 上杉遥
電話番号 090-7875-1278
URL hanautsuri.petit.cc

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2012.02.29(水)