学会は料理人たちの熱気にあふれていた

初日のオープニングセッションは、「いま料理人に突き付けられている刃~素材・環境・経済~」。サステイナビリティから、食で呼び込むインバウンドなど、様々な話題が飛び出した。

 バル街の翌朝、いよいよ「世界料理学会 in HAKODATE」が始まった。今回のテーマは「イカ」。800人収容の函館市芸術ホールには、600人もの料理人、料理好きの参加者たちが集まった。

 「レストラン バスク」の深谷宏治シェフの開会挨拶に続いたのは、深谷シェフと、「ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー」の玉村豊男氏、「美瑛料理塾」の齋藤壽氏によるオープニングセッション。

フィリピン・マニラの「ギャラリー・バスク」のゴンザレス氏は、写真や、少数民族の村を訪問した際のビデオなどを多用して発表。マニラに行きたくなった!

 そして、フィリピン・マニラの「ギャラリー・バスク」のチェレ・ゴンザレス氏の「伝統、メモリと革新」。スペイン・カンタブリア州出身で、アルサック、エル・ブジ、ムガリッツなどで経験を積んだ後に、フィリピンで初めてのファインダイニングをマニラにオープンさせた。フィリピンの食材や少数民族の調理法紹介のビデオとともに、料理のインスピレーションの源などを発表。すぐにマニラに飛びたい気持ちになってしまった(笑)。

麻布台の「SUGALABO」の須賀洋介シェフは、毎月食材の産地を訪ねている旅と現在の仕事などについて。

 午後には、銀座の「Restaurant MASA UEKI」の植木将仁シェフ、白金台「TIRPSE」の大橋直誉オーナー、JAL国際線ファーストクラスの機内食の監修も手がける「SUGALABO」の須賀洋介シェフなどが次々と発表を行った。

「世界料理学会 in ARITA」の開催報告は、総合ディレクターを務めた銀座「六雁」の秋山能久総料理長から。
初日の最後は、JAL国際線ファーストクラスの機内食の監修でも知られる、六本木「日本料理 龍吟」の山本征治オーナーシェフが、迫力のある映像でカニ料理を発表。

 そして、銀座のスーパー割烹「六雁」の秋山能久総料理長と佐賀県武雄市の「souRce」の梶原大輔シェフからは、5月に開催された「世界料理学会 in ARITA」の開催報告。

 初日の最後は、六本木「日本料理 龍吟」山本征治オーナーシェフの「世界に誇りし日本料理 RyuGin History 2016(イカ)」。「日本料理 龍吟」のビデオは、学会発表と同時にYouTubeにアップされたので、ご興味がある方はこちら〈外部リンク〉を。

初日夜の交流パーティで、「美瑛料理塾」の齋藤壽氏とともに乾杯の音頭をとる「イカール星人」。

 初日の学会後には交流パーティも催された。日本全国、そして海外からの一流料理人たちと、一般参加の皆さんが同じ会場に集った。地元のシェフたちの料理をいただくとともに、普段は会えないようなシェフたちと話ができる素晴らしいパーティだった。

 2日目は会場を函館国際ホテルに移しての開催。前日とは違い、規模を小さくしたボールルーム2室を使っての同時進行。前回の有田でも話題になった、東京「フロリレージュ」の川手寛康シェフのフードロスに関する問題提起もあって、どのプログラムを聴講するか、かなり迷いながら会場を行き来することになる。

北海道・青森県食材見本市では、捌きたての鮮魚、直径20cm近い巨大ニンニク、搾りたての菜種油など、さまざまな食材を試食することができる。全部試食したらランチは不要かも(笑)。
有田焼の展示コーナー。有田の料理学会の際に、料理人たちとのコラボで焼かれた器も展示されていた。

 小会場のトークセッションでは、辰巳琢郎さん他ワインの専門家による「日本ワイン」や、「中国料理における酢の活用法」「津軽海峡圏の料理人」など、料理学会ならではの内容が続いた。その隣の部屋では、北海道・青森県食材見本市が催され、その廊下では、有田焼創業400年の器も展示された。もう、どの会場に行こうかひたすらうろうろしてしまうくらい楽しい!

学会終了時の集合写真。これだけの料理人が一堂に会するのは「世界料理学会」ならでは。

 シェフたちは、前夜も朝方まで熱く語り合っていたらしい。次の「世界料理学会」は1年半後。また来たいと心から思った。その前に、彼らのお店に行かなくては!

Restaurante VASCU(レストラン バスク)
所在地 北海道函館市松陰町1-4
電話番号 0138-56-1570
http:www.vascu.com/

Villa d'Est Gardenfarm and Winery
(ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー)

所在地 長野県東御市和6027
電話番号 0268-63-7373
http://www.villadest.com/

美瑛料理塾
所在地 北海道上川郡美瑛町字北瑛第2 北瑛小麦の丘
電話番号 0166-92-8100
http://www.bi-ble.jp/ecole/

Gallery Vask(ギャラリー バスク)
所在地 5th Floor, Clipp Center 11th Avenue corner 39th Street Bonifacio Global City 1634 Taguig, Metro Manila, Philippines
電話番号 0917-546-1673
http://www.galleryvask.com/

Restaurant MASA UEKI(レストラン マサ ウエキ)
所在地 東京都中央区銀座4-9-13 銀座4丁目タワー5F
電話番号 03-6264-1741
http://www.masaueki.com/

TIRPSE(ティルプス)
所在地 東京都港区白金台5-4-7 BARBIZON25 1F
電話番号 03-5791-3101
http://tirpse.com/

SUGALABO(スガラボ)
所在地 東京都港区麻布台
電話番号 非公開(紹介制)
http://sugalabo.com/

六雁
所在地 東京都中央区銀座5-5-19 銀座ポニーグループビル6F・7F
電話番号 03-5568-6266
http://www.mutsukari.com/

souRce(イタリアンレストラン ソース)
所在地 佐賀県武雄市武雄町大字昭和204
電話番号 0954-23-6788
※2016年9月現在改装のため休業中

日本料理 龍吟
所在地 東京都港区六本木7-17-24 サイド六本木ビル1F
電話番号 03-3423-8006
http://www.nihonryori-ryugin.com/

Florilège(フロリレージュ)
所在地 東京都渋谷区神宮前2-5-4 SEIZAN外苑B1
電話番号 03-6440-0878
http://www.aoyama-florilege.jp/

2016.09.27(火)
文・撮影=たかせ藍沙