日本のいい男市場、生産&供給率ナンバーワンの芸能事務所といえばジャニーズ。いい男が集まる事務所には、心温まるいい話があるもの。年に150本のステージを観ることもある生粋のジャニヲタで、ジャニーズを知らない人にその人の好みに合うグループを紹介する“ジャニーズソムリエ”を自称するライターが、“ジャニヲタの敵”とされる出版社で、ジャニーズ愛を叫ぶ。
ジャニーさんの慧眼を再認識する瞬間

●TOKIOのコンサートはここを見て!
グッズにペンライトが存在しないシンプルなロックバンドのライヴは、一見さんにも優しい。楽曲の良さと盛り上げのうまさは、一昨年出演したフェスでもお墨付き。「リリック」以降、長瀬作詞作曲のシングルも名曲揃い。もっと評価されるべき。
SMAP香取、TOKIO長瀬、V6岡准、嵐松潤、NEWS手越、関ジャニ大倉、KAT-TUN亀梨……この7人には共通点がある。それぞれがグループの最年少メンバーなのだ。
ジャニヲタには、ふとジャニーさんを“神の目を持つ存在”と再認識する瞬間があるが、それは、子どもだったメンバーが美しく成長を遂げ、人気を牽引するようになったときだったりする。
岡准と大倉はそれぞれ最後にグループに加入しているけれど、岡准は、最初に決まっていたメンバー5人全員が、「Jr.歴もないこの子をなぜ?」と疑問に思ったというし、大倉も、デビュー当初は見切れキャラで「ぼんくら」などと呼ばれ、安田、丸山と3人で「関ジミ3」というユニット名(?)がつけられたこともあった。
それが今や、岡准は日本アカデミー賞俳優としてはばたき、大倉はコンサートでのウチワやポスター売り上げトップ(※筆者調べ)を誇るまでに成長。売れっ子になれば、ドラマなどで後輩との共演が増え、グループ内での末っ子が、突然お兄ちゃんキャラに豹変したりするのもジャニーズの面白さ。
基本、“センター”を固定しない、自由な社風が売りのジャニーズだから生まれるグループ内下克上。となると今後注目すべきは、小瀧望、マリウス葉の成長か。

他では読めないジャニーズのいい話
2016.09.06(火)
Text=Guriko Kurabe
Illustrations=Keita Mizutani
CREA 2016年9月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。