● 大豆の力強さを嚙むごとに感じる
「賀茂とうふ 近喜」の京あげ
1834(天保5)年、木屋町に創業した老舗。豆腐はもちろん、あげも国産丸大豆だけを使用する。
「焼いてもいいし、だしの含みもいい。マルチな存在です」(小平さん)
● 優しい味わいで滑らかな口当たり
「嵯峨豆腐 森嘉」の油あげ
安政年間創業の老舗。すまし粉を使った滑らかでコシのある豆腐と同じく、あげもやわらか。
「実家の定番で慣れ親しんだ味。おいなりさんにはこれです」(小平さん)
● 煎って絞った菜種油を使用
「とようけ屋山本」の油あげ豆腐
にがりを使い大きく作った木綿豆腐を手切り、1枚ずつ手揚げしたもの。横の長さは35cmオーバーと迫力ある大きさ。
「煮るならこちらのおあげさん」(小平さん)
● 今回お話を伺ったのは……
小平泰子(こひらやすこ)さん
おばんざい教室「五感食楽」主宰。旬の食材を使ったお料理教室を京都と東京で主宰。著書『京都おかず菜時記』(京阪神エルマガジン)が発売中。
2016.07.16(土)
Text=Mako Yamato
Photographs=Makoto Ito
Edit=Kanako Shibuya