トルコのエーゲ海沿岸の中心都市・イズミルの南部にあるリゾート地、ボドルム。碧く輝く海の彼方にギリシャのコス島が浮かぶ。 通称ブルーモスクと呼ばれるスルタン・アフメット・ジャーミー。 ブルーモスクの内部。白地に青を基調とし、赤や緑を交えた彩り華やかな唐草模様&花柄のタイルに圧倒される。 アヤ・ソフィア大聖堂。大聖堂を訪れる前に「アヤ・ソフィア歴史体験博物館(デジタルミュージアム)」で映像によるエキシビション、3D展示を体験すると、大聖堂の成り立ちや美しさの秘密が深く理解できる。日本語の音声ガイドもあり。 アヤ・ソフィアの内部で最も有名な黄金のモザイク壁画「デイシス」。キリスト教の世界において、この大聖堂が重要な場所だったことがしのばれる。 トルコのいたるところにネコ。アヤ・ソフィア大聖堂の内部にも。 チューリップ宮殿の愛称で親しまれているトプカプ宮殿の中でひときわ目立つ「正義の塔」。塔の下には宰相の執務室や会議の間などがあった。 屋根に突き出す大きな煙突は、宮殿のキッチン施設。当時は1,200人の料理人が住んでいたとか。 イスタンブルの新市街にあるホテル「シェ・ヴェ・ケ・パークボスポラス」最上階レストラン「IZAKA」からの眺め。ボスポラス海峡に多くの船が行きかう。 イズミルのアドナン・メンデレス空港から車で約1時間、オリーブ畑とブドウ畑に囲まれたレストラン「Od Urla(オドゥ ウルラ)」に到着。2023年にミシュラン1ツ星を獲得し、同時にグリーンスター認証も受けた。 ゲストも自由に散策できる「オドゥ ウルラ」の敷地はエディブルガーデン。オリーブオイルに使うオリーブを育てて絞り、ほかにもハーブや野菜、フルーツなどを育てて料理に利用。 早摘みの収穫を待つオリーブの実。グリーンの状態はフレッシュさとほのかな渋みが特徴。 レストランでは国内アジアエリアで育ったオリーブ由来の、16種類のオリーブオイルを使用。香りも濃度もさまざまで、料理に合わせて提供している。手前中央は「オドゥ ウルラ」のオリーブ畑で収穫されたEx.バージンのノンフィルター製法タイプ。 敷地の一画にあるワインセラーには、国内・東アナトリアのオレンジワインやナチュールワインを中心に14カ国のワインが揃う。97%は赤ワイン。 オープンキッチンで多くの若いシェフも卵が学ぶ姿も見られる。 「オドゥ ウルラ」農園の早摘みオリーブオイル、 フロマージュブランとハーブのソース、ホームメイドのサワードゥブレッド。少し酸味のあるカリッモチッとしたパンがたまらなく美味。最初に提供されるので、食べ過ぎに注意。 ウラウズベク地区産ブルーテールエビグリルの柑橘ソース。エビの甘みにうっとり。マンダリン、オレンジ、レモンの3種の柑橘類とオリーブオイルを合わせたソースが爽やか。 エビのグリルに合わせるのは「ナリンジェ」と呼ばれるトルコ固有品種の白ワイン。グレープフルーツやオレンジなどを思わせるフレッシュな柑橘系の香りと味わいが見事にマッチする。 ズッキーニのハタ詰め揚げ物。ズッキーニの花の中に白身魚を詰めてフライし、軽めのバターソースを添えて供される。 デザートはフィリク麦のケシケッキ(薄いクッキー)、タンジェリン(赤みの濃いオレンジ)、ストロベリー、ヨーグルト、バジルソース。デザートにまでオリーブオイルが使われる。 メインホールにはオープンキッチンのシェフズテーブルが25席、60のテーブル席のほかにテラス席もある。 オリーブオイルについて熱弁をふるうスタッフ。オリーブ畑に点在するテラス席で開放感たっぷりに味わうのもおすすめ。 ゲストハウスも併設。簡単なキッチンもついたベッドルームにプールも備わっている。ワインとともにこの地独自の料理を味わい、宿泊もできるのは嬉しい限り。 フォトジェニックな通り「アラチャトゥ・ストリート」。 オープンテラスのカフェでまったりひと休み。 店頭に備えられた熱源で調理されるトルココーヒー。店主のプレゼンテーションを見るのも楽しい。 砂糖は熱する前にコーヒー粉に加えられる場合も多いが、こちらのカフェでは砂糖は好みで後入れするスタイル。 地元の人も多く集う老舗のカフェ「Gazozcucu(ガゾウズク)」。さまざまなフレーバーの炭酸飲料も人気。店内の雑貨や飲料のディスプレイもお見逃しなく。 通りには青果店や精肉店、ベーカリーなどのほか、食材を扱うショップも。 ワイナリーホテル「イエディ ビリゲレル」ではブドウ畑を眺めながらオープンテラスで食事が楽しめる。 収穫を待つブドウの実。メルロを思わせる「オクズギョズ」や「ボアズゲレ」と呼ばれるトルコの固有品種、カべルネ・ソーヴィニヨンやシラーズなど、多くの品種を栽培している。 レストランのある母屋から広大なブドウ畑を望む。右奥に点在するのはゲストハウス。 ブドウ畑や周囲の山々を眺めながら泳ぐのも至福の時間。 光がたっぷり差し込む清潔感溢れる客室。 白ワイン、ロゼ、赤ワイン……。シャルドネ以外はさまざまな品種のブレンド。 バジルやドライトマトをアクセントにしたズッキーニのサラダには、ワイナリーのシグニチャー、シャルドネ単一品種の「アナクサゴラス」を。乾燥した季節に最高の組み合わせ。 エビのグリルに軽めのアメリケーヌソースを。エーゲ海の北、マルマラ海に近いチャナッカレ地方で栽培された「Kalasakiz(カラサクズ)」と呼ばれる固有品種の赤ワイン「ヴィンデミア・ウィンド」と合わせて。カラサクズは果実味は強いがドライな口当たり。 キョフテと呼ばれるトルコのハンバーグ。牛肉やラムのひき肉にスパイスを加えてグリルし、レンズ豆を添えて白ごまのタヒニソースを。キョフテにはこちらの畑で収穫されたシラーズの「ソロン」をペアリング。スパイシー好きにはたまらない組み合わせ。 ラムのローストにミント入りグリンピースのピュレを添えて。合わせるのは「ピタゴラス」という名の赤ワインで、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フランなどをブレンドしてつくられる「イエディ ビリゲレル」最高峰の逸品。 赤ワインの「ピタゴラス」はしっかりとした果実味の濃厚な味わい。2021年ヴィンテージで1ボトル(750ml)1,990TL。 「イエディ ビリゲレル」で味わえるワインのラインアップ。購入も可能。680TL~。 「ソルトキッチン&ラウンジ」@ボドルムの冷製メゼ(前菜)。 ビーツのクスル、チェリケス・チキン、生海苔のマスタード添え、黒桑の実のジャジック、フェタのパテ、ヨーグルト茄子、いちご入りルッコラサラダなどヘルシーな食材尽くし、エッジのきいた味わいで、お酒もパンもとまらない。 さまざまな種類のメゼ(前菜)をシェアしながらお喋りもはずむ。グループで訪れる人が多い。 オクラのカリカリフライ。オリーブオイルで素揚げしただけの小ぶりのオクラは塩を振りかけるだけで美味。 少人数のテーブルも用意されている。 階段を上がった2階がレストラン。おすすめはテラス席。 トマトとビーツ、地元のハーブのミックスサラダ。フレッシュなレモン果汁とオリーブオイルのシンプルな味付けで。トマトの味の濃さが印象的。 マグロのタルタルや鰻の燻製、ボッタルガなどメゼ(前菜)の数々。 生ウニ、生牡蠣のパルメザン風味。レモンやチリソースで味変も。 オルフォズ・レストランのシグニチャーのひとつ、シーフードピラフ。タコやイカ、ムール貝など魚介の滋味が米に染み込んで旨みたっぷり。口当たりはリゾットのよう。 ルッコラ、トマト、レタス、ニンジンなどが彩りよく盛り付けられた季節のサラダ。オリーブオイルとレモンをたっぷりかけて。 ズッキーニ&ヨーグルトのクルミ添え、チャード炒め、ナスサラダ、ガジアンテプ県風ペースト、ファヴァ(空豆のペースト)など。定番に店独自の創作が加えられた、印象的な味わいの冷製メゼ(前菜)。 イカリングのフライ。塩味だけで充分美味しいが、ヨーグルト風味のタルタルソースを付けて味変も。 オープンエアで海にせり出した席は波音と潮風が心地よい。ライトアップが徐々に強まるマジックタイムはことさらドラマティックな雰囲気に。 メインはハタのグリル。あっさりとした味わいで、レモンをぎゅっと絞るとさらに爽やか。 デザートはトルコの伝統菓子のバクラヴァ。薄いパイ生地をミルフィーユのように何層にも重ね、ピスタチオやクルミ、アーモンドなどを挟んで焼き上げて、甘いシロップに浸けたもの。その甘さに最初は驚くが、食後のデザートにぴったり。 雪山のような石灰棚が圧巻のパムッカレ。 乾燥ピーマンのフライと水切りヨーグルトの前菜。完熟のシシトウのような食材で、大きなサイズは辛みはさほどなく、中央の小さなタイプの辛みは悶絶級。 マッシュルーム、サヤインゲンなどの冷製メゼ(前菜)、トマトやキュウリなどフレッシュ野菜のサラダ。 スパイシーなレバーのソテーは左側の薄いナンのような生地に包んで食べる。玉ねぎを刻んだアチャールのようなピクルスが程よいアクセントにも箸休めにも。 平たく焼いたウルファケバブは。羊、牛のひき肉にスパイスを調合し、大ぶりの串に刺して焼き上げる。 チキンの串焼き。スパイシーで香ばしい味わいがやみつきになりそう。 デザートは生産量が世界一といわれるサクランボや、スイカ、キウイなど。緑の球体は未熟なプラムで、酸味は強いが伝統的なトルコのおやつなのだそう。 華やかな雰囲気のエントランスから ケバブが焼ける香りが漂う。