ニホンザルの子ザルがオランウータンのぬいぐるみを抱える姿が、千葉県・市川市動植物園の公式Xに投稿され、話題になりました。子ザルの名前はパンチくん。
パンチくんは2025年7月26日、同園にて生まれましたが、母親が育児放棄してしまったため、人工哺育で育てられました。パンチくんが群れに馴染むために奮闘する姿は日本のみならず、国外からも注目を集め、多くの人の心を動かし続けています。
詳しいお話を、ニホンザル飼育担当者と課長の安永崇さんに伺いました。
» 【続きを読む】「パンチくんがかわいそう…」世界的な人気の裏で批判や炎上も。それでも飼育員がブレずに語り続けるニホンザル・パンチの“本当の幸せ” を読む
» この記事の写真をもっと見る
いろいろと試してしっくりきたのが「オランママ」だった
「パンチは生まれた時からとにかく元気で、生命力がありました。
人工哺育となったことについて、母親に罪はありません。自然でもそういったことは起こりますし、同園でも過去に起こった例はあります。親が子を育てるべきというのは大前提ではありますが、救える命を見過ごすわけにはいかないという思いから、覚悟を持って人工哺育に切り替えました。
人工哺育では3時間ほどの間隔でミルクを与えます。また、ゲップもさせますし、排泄も促します。その辺りは、人間の赤ちゃんとそこまで変わりはないですね」(飼育担当者)
動物園では人工哺育の際、動物の赤ちゃんにぬいぐるみを抱かせるという例がいくつか見られますが、パンチくんの場合も同様であったと飼育担当者は話します。
「ニホンザルの赤ちゃんは反射行動として母親にしがみつきます。そうすることによって安心感を得たり、筋力がついたりするんです。
当園の場合、霊長類は10種くらいいますが、どの霊長類でも赤ちゃんが生まれると基本は何かしらにつかまらせるようにしています。その何かは、赤ちゃんそれぞれが自らフィットするものを選ぶのですが、パンチにもいくつかの物を試してみたところ、オランウータンのぬいぐるみを選びました」(飼育担当者)
オランウータンのぬいぐるみは、ファンの間で「オランママ」の愛称で親しまれています。IKEAで購入できるとあって、世界各地で完売が相次ぎ、一時は入手困難な状況が続くほどの人気を博しました。
