キャンプ当日、少しずつ近づく違和感
あっという間にやってきた大型連休。
新生活の慌ただしさが一段落し、新緑が眩しくなってきたこの季節。地文研では毎年この時期に新入生歓迎も兼ねて、コテージ付きの山間部のキャンプ場へ親睦会に出かけ、地域住民相手に軽いフィールドワークを行なった後、川遊びやバーベキューを盛大に楽しむのが恒例行事になっていました。そんな伝統を先輩から聞かされていたDさんは、例のアルバム写真の件などすっかり忘れ、合宿を楽しみに日々を過ごしていました。
キャンプ当日。
Dさんは先輩たちの運転するワゴンに分乗すると、ワイワイと騒ぎながら目的地へと旅立ったのです。
「写真で見たよりめっちゃ広いですねぇ!」
「そうでしょ~。じゃあ、荷物置いたら買い出しの前にフィールドワークね」
和やかに進んでいく合宿。日差しは強かったものの、山間部ということもあって涼しく過ごせたこともDさんの気分を盛り上げてくれました。
あっという間に時が過ぎ、夕日で周囲が色づき始めた頃。ビール片手にメンバーと談笑していたDさんは、この時、心の底からこのサークルに入ってよかったと喜びを噛み締めたそうです。
それからしばらくして、コンビニ袋を手渡されたDさんは「管理棟のそばに自販機あるから、なんか適当に買ってきて」と、先輩からジュースの買い出しを任されました。
しかし、先輩に言われた管理棟脇の自販機で売っていたのは水やお茶ばかり。少し迷ったものの、彼女は車で来たときに見た、田んぼの側にあった自販機まで1人歩いて行くことにしたそうです。
