映画『片思い世界』で可憐な女性を演じたかと思えば、Netflixシリーズ『イクサガミ』では激しいアクションを披露。作品ごとに演技の幅をますます広げている俳優・清原果耶さん。6月にはフィリップ・リドリー作、白井晃演出の舞台『レディエント・バーミン Radiant Vermin』に出演する。本作や舞台への想いについて語ってくれた。
》【後篇を読む】「無理をしてはいけないと20歳で…」“がむしゃら”だった清原果耶(24)が迎えた“人生の転機”、救いになった音楽と絵本とは?
欲に溺れる夫婦がキュートに見えた
――舞台『レディエント・バーミン Radiant Vermin』は、清原さんの3年前の初舞台『ジャンヌ・ダルク』と同じ、白井晃さん演出作品です。オファーを受けた時には、どう思われましたか?
前回、舞台を終えた時に、また白井晃さんとご一緒できるように頑張りたいと思っていたので、白井さんの舞台に戻ってこられたという喜びがまずありました。ただ、戯曲を読んで緊張感も湧きました。
――マイホームを欲しがっていた若い夫婦が「夢の家を差し上げます」という不思議な誘いに乗るけれど、そこにはある秘密が隠されていたという、フィリップ・リドリーの独特の皮肉の効いたコメディ。この物語にはどんな感想をお持ちになりましたか?
欲望に振り回される人々の恐ろしさが描かれますが、その環境の中で踊り続ける夫婦がなんだかキュートにも見えてきて(笑)。そう感じてしまった時点で、この作品の罠にハマったのだろうなと思いました。いろいろな目線で観ることができる作品ですが、最後は自分ごとに返ってくる痛烈さがある気がします。
――主人公の若夫婦、夫のオリーを井之脇海さん、妻のジルを清原さんが演じます。
稽古前なので、まだじっくり話せていないのですが、井之脇さんは「オリーはジルを愛しているからこそ、愚行を犯してしまう。狂気みたいなものがあると思う」とおっしゃっていて、なるほどと思いました。
オリーとジルは、「子供のために最高の家を作りたい」と考えますが、程度の差はあれ、「おいしいご飯を食べたい」とか、「素敵な服を着たい」と同じように、多くの人が思う普通の願望だと思います。ただ、そこからのジルの行動力や、あれほどの執着心がどこから湧いてくるのか、稽古の中で見つけていきたいと思っています。
