児玉雨子さんの歌詞で人としての姿勢を学んだ

――アイドル時代は、作詞家の児玉雨子さんの歌詞に支えられていたことも多かったそうですね。

 児玉さんが歌詞を担当してくださったアンジュルムの楽曲に「46億年LOVE」という曲があるんですが、「わからなくても当然 ダイバーシティ」という歌詞があって。

 2019年の楽曲なのに、この感覚ってすごく早いと思いませんか? 白黒つけなくてもいいというメッセージにも励まされましたし、自分が見えてない世界やつかめていない感覚、未来を考えるきっかけが児玉さんの歌詞にはすごく詰まっていると感じます。

 メンバー同士が喧嘩しているとか、スタッフに怒られちゃったとか、アイドルの仕事をしていると色々なことがあります。色々な人間関係がある中で、どっちが悪いとかもう決めちゃったほうがラクなのかなって流れそうになってしまったこともありましたが、児玉さんの歌詞のおかげでどっちかの味方につかなくてもいいし、ただ曖昧にしていてもいいんだと思えるようになりました。人としての姿勢をめちゃくちゃ学ばせてもらいました。

――美術史を学ぶためにフランス留学されたことについても触れられています。異国の地での滞在は、和田さんにどのような変化をもたらしましたか?

 フランスで受けた刺激はたくさんあるんですが、一番大きかったのは細かいことを気にしなくてもいいと思えるようになったこと。この感覚を持てたことで心が楽になりました。コミュニケーションにおいても相手がどう思っているかを気にするよりも、自分が何したいかに重きを置くんです。自分がやってほしいことを素直に伝えればすんなり解決することもあるし、必要以上に人に気を遣わなくていいんだ、と学びました。

 もともとまわりに気を遣ってしまうタイプで、常に人のことを考えていたから、この感覚を持てたことは新鮮でしたし、嬉しい変化です。

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和田彩花(わだ・あやか)

1994年生まれ、群馬県出身。2009年に「スマイレージ」(のちに「アンジュルム」へ改名)に加入。グループのリーダーとして活躍したのち、2019年にアンジュルムとハロー!プロジェクトを卒業。ジェンダーや美術に関する発信を積極的に行っている。好きな画家はエドゥアール・マネ。

アイドルになってよかったと言いたい

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