育児の中で得られる学びも大切にしたい
――二人目をご出産されて、以前とは演技の向き合い方なども変わってきてますか?
第一子を出産後の復帰作は映像作品だったんです。映像って、事前に準備や用意しておいたものよりも、その場で起きたことにどう反応するかといった瞬発力が大事だったりするから、そこまでガチガチに覚えておく必要がないんですよね。新鮮度がとにかく大切。
逆に舞台は繰り返し演じることで熟成させていくものだと思っているので、スタンスが違うんです。演技への向き合い方が変わったというよりも、映像と舞台の違いに直面している感覚に近いかもしれません。
――では、仕事への向き合いはいかがですか? 以前と変わらずですか?
それは大きく変わりました。子どもがいることでどうしても優先順位は変わってきますし。若い頃と比べると体力と精神力が必要になってきているので、役柄や物語に魅力を感じたり、心が動いたりするものに挑戦したい気持ちが強くなってきました。
自分が自分に飽きないことも大切。自分自身にワクワクできて、さらにそれを喜んでくれる方々がいたらこの上なく幸せです。なので自分がやりたいことに対してできるだけ敏感でいられるように意識してます。
――自分がやりたいことことに敏感でいるためには、自分の気持ちと向き合う時間も必要ですよね。育児をしているとなかなかそういった時間を持つのは難しい部分もあると思います。
そうですね。仕事に対して自問自答する時間はかなり減りました。それは少し残念ですが、育児の中で得られる学びもすごく大きいから、後悔はしていないですし、人生の段階が変わってきたということで受け入れています。とはいえ、夜泣きはやっぱりつらいですね(笑)。
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石原さとみ(いしはら・さとみ)
1986年生まれ、東京都出身。第27回ホリプロタレントスカウトキャラバン「ピュアガール2002」でグランプリを受賞しデビュー。2003年映画『わたしのグランパ』で日本アカデミー賞などを受賞し、話題に。多くの話題作に出演。近年の出演作に映画『ミッシング』や、『ラストマイル』などがある。
彩の国シェイクスピア・シリーズ 2nd Vol.3『リア王』
演出:長塚圭史
主演:吉田鋼太郎、石原さとみ、松岡依都美、矢崎広、吉田美月喜、山内圭哉、山西 惇、藤原竜也 ほか
期間:2026年5月5日(祝)~5月24日(日)
場所:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
https://horipro-stage.jp/stage/kinglear2026
