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『ニャンだかラクになる休み方』Jamさんインタビュー
『ニャンだかラクになる休み方』試し読み

「よりそう、ぬくもる。」をキャッチコピーにした新レーベル「OZbooks/comics」から10月12日(日)に発売された『ニャンだかラクになる休み方』。シリーズ累計40万部を突破した『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』の著者・Jamさんによる、休むのが苦手な人たちに向けた1冊です。
Jamさん自身も「体を壊すまで休めなかった」という経験を持つひとり。だからこそ本書には、誰もが共感できる実体験と、明日から取り入れられる発想の転換が詰まっています。
今回はJamさんに、新刊執筆の背景や「休み方」のコツについて伺いました。
体を壊すまで休めなかった過去

――なぜ今回「休み方」をテーマにされたのでしょうか?
Jamさん 担当の編集さんから「休み方についてはどうですか」とお話をいただいたのがきっかけです。まだ自分が本にしていないテーマでもありましたし、私自身が休むのが本当に苦手なタイプだったので、書けることがあるかなと思いました。
――ご自身も休めなかった時期があったそうですね。
Jamさん 本当に「休まないタイプ」で、体を壊すまで休めなかったんです。メニエール病になったり、ぎっくり腰やヘルニアになったり。会社員時代には首を痛めて倒れ、1週間ドクターストップがかかったこともありました。本当に懲りないんですよね。やってもやってもまた休めずに仕事しちゃって、みたいな。
だけど、そのときに痛感したのは、「休まないと仕事は止まる」ということです。休むと仕事が遅れると思い込んでいたけど、病気で倒れる方がよっぽど仕事が止まる。だから、「休むのは怠けじゃない、仕事を効率よく進めるため」と考えを切り替えました。
――休むと怠けているようで罪悪感があるという人も少なくない気がします。
Jamさん わかります。かつて私もそうでしたが、体を壊してから罪悪感の方向を変えました。たとえば私が倒れて締め切りを落としたら、担当の編集さんに迷惑がかかりますよね。最悪引き継ぎもできない。その方が大きな罪だと思うんです。だったら倒れないことのほうが大事。仕事をしない罪悪感ではなく、迷惑をかけないための休養だと思えば、気持ちが変わると思います。
――もともと物事をポジティブに捉えるのが得意だったんですか?
Jamさん いえ、もともとは超ネガティブなので(笑)。どうしたら楽に生きられるかを必死に考えて行き着いたのが、そうやって変換していく方法だったんですよね。罪悪感ばかりを抱いても、結局悪い方にしか行かないので、もう生きるために開き直り方を身につけたという感じですね。今はそこまで辛いと思わないので、好転しているのかもしれませんね。
2025.10.14(火)
文=船橋麻貴