京都の喫茶店では昔から「イタリアン」とも呼ばれているナポリタンスパゲティ。

 長年愛されてきた街角の名店4軒の、ときどき無性に食べたくなる懐かしの味をご紹介。

» 第1回 ふんわり卵を敷いた鉄板ナポリタン「喫茶マドラグ」
» 第3回 ほんのり甘く優しいナポリタン「前田珈琲 室町本店」
» 第4回 昔ながらのお母さんの味「喫茶チロル」

◆ イノダコーヒ本店

酸味のある自家製トマトソースを使用

イタリアンスパゲティ 860円(税込)。

 一見してわかる、このもっちり太い麵。50年ほど前から2.2ミリの極太麵にこだわり、昔ながらのレシピで、洋食仕様の保温力のある蓋付き銀皿で供する。ケチャップではなく、酸味のある自家製トマトソースを使い、細切りピーマンとハム、玉葱にマッシュルームと、具はシンプル。

 このトマトスープベースのいわゆるナポリタンを「イタリアン」、チキンスープを使ったホワイトソースを「ボルセナ」と名付け、古くからの常連客は「赤い方」「白い方」とオーダーするとか。本店はテラス席もあり、ゆったり食事できる。

ホール接客係 飛川祐摩さん

「2.2ミリの極太麵×昔ながらのレシピのトマトソースです」

イノダコーヒ本店
所在地 京都市中京区堺町通三条下ル道祐町140
電話番号 075-221-0507
営業時間 7:00~20:00
定休日 無休
URL http://www.inoda-coffee.co.jp/
※カード利用可

2015.11.02(月)
text=Yoko Fujii
photographs=Hideya Katsura

CREA 2015年11月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

京都ひとりガイド

CREA 2015年11月号

食べて、遊んで、秋の旅
京都ひとりガイド

定価780円