京都旅行に欠かせないのが、現地ならではのおいしいものを味わうこと。成熟した大人の街、京都にはひとりで楽しめる店がたくさんある。

 ここではひとりごはんの時間を心地よく過ごせる、カウンター席がある和食店をご紹介。京の美食をこころゆくまで味わえる4軒とは?

» 第1回 【四条烏丸】京の和食を手軽に味わえる「和食 晴ル」
» 第2回 【祇園】旬な魚を美酒と楽しめる新店「食場 大野」
» 第4回 【御池】旬の素材をおいしい日本酒と「仁和加」

◆ つづき <荒神口>

老舗から取り寄せる調味料でつくる独自の和食

京都では「鱧松」と呼ばれる初秋に食べたい名組み合わせをお椀で。鱧と松茸のお椀 1,200円。

 愛知県出身のご主人、都築厚志さんが目指すのは「愛知のおいしいものを和食ファンに知ってもらうこと」。京都の老舗料亭で修業を積んだ都築さんだからこそ、ほんものの京料理に愛知のエッセンスを盛り込める。

L字型のカウンターからは都築さんの包丁さばきがよく見える。

 その料理は、愛知牛、鰻、三河湾で獲れる新鮮な魚介類や、老舗から取り寄せる調味料でつくる独自の和食。「京料理と比べると、ちょっと濃いめの味なのかもしれません。でもそれも和食ですから」と、気概ある信念を貫く姿も清々しい。

鱸の油焼き 1,000円。

つづき (Tsuzuki)
所在地 京都市上京区荒神口通河原町荒神町109-1 エルスール河原町1F
電話番号 075-231-0976
営業時間 17:00~21:00
定休日 日曜
席数 カウンター7席、テーブル6席
料金 夜 6,000円~、アラカルトもあり
※カード利用不可、禁煙、ノンアルコールでの利用可

2015.10.18(日)
文=中井シノブ
撮影=ハリー中西

CREA 2015年11月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

京都ひとりガイド

CREA 2015年11月号

食べて、遊んで、秋の旅
京都ひとりガイド

定価780円