極上の快適さで秘境を冒険する船の旅の魅力

3階にあるラウンジ。初日にはブリーフィングが、最終日にはスタッフによるミニライブも催される。

 アクア・エクスペディションズは、2007年に設立された会社。ガラパゴス諸島でクルーズの仕事をしていたフランチェスコ・ガリ・ズガロ氏が、最後の秘境のひとつであるアマゾン川でクルーズをと立ち上げたのだ。「極上の快適さのなかで秘境を冒険する」をコンセプトに、「アクア・アマゾン」を就航させたのが2008年のこと。旅行業界では大きな話題となった。かく言う私も、就航直後から「いつか私も乗船したい!」と強く思っていた。

2階のダイニング。席は決まっていないので、様々な国からやってきたゲスト同士で交流できる。最終日には連絡先を交換し合ってすっかり仲よくなれるのもクルーズならではだ。

 今回乗船したのは、2011年に就航した「アリア・アマゾン」。船内には、1階と2階を合わせて16室のスイート(客室キャビン)があり、24人のクルーとスタッフが乗務している。船そのものも素晴らしいが、エクスカーションはとてもよく考えられていて、ゲストに負担がないよう、楽しめるよう、現場のスタッフもきめ細かく動いてくれる。

左:食事は、朝食、昼食はビュッフェ、夕食はコースメニュー。アマゾンの食材を使った料理はどれもおいしくて飽きることはなかった。
右:セラピストが乗務していて、3階にはスパもある。

 驚いたことのひとつに、食事の味がある。朝、昼のビュッフェもさることながら夕食のコース料理は、手が込んでいてかなりのもの。地元アマゾンの料理やフルーツも楽しむことができた。ナプキンホルダーも日替わりで、手作りの花だったり、イグアナだったり、カエルだったり。それらが食事の際のおしゃべりにも貢献してくれていた。

客室アメニティ。イヤウィスパーは、夜に移動するときにエンジン音が気になる人のため。
ベッドメイクならぬ、タオルメイクは毎日変わる。エイやカメもかわいかったが、窓に吊されたこの子を見つけたときには思わず顔が緩んだ。

 各スイートの広さは約23平米。船の中ということを考えるかなりの広さだ。しかも全面窓なので、迫力のリアリティでアマゾン川を感じることができる。

 朝、シャワーを浴びてバスローブに身を包んでいたら、ピンクイルカが跳ねるのが見えたときにはびっくり! これがラグジュアリークルーズ、アクア・エクスペディションズの醍醐味と感動しきり。思った以上に、ファーストクラスの旅にぴったりのクルーズだった。

Aqua Expeditions(アクア・エクスペディションズ)
URL http://www.aquaexpeditions.com/

【日本地区販売総代理店】
ICM(インターナショナル・クルーズ・マーケティング)

URL http://www.icmjapan.co.jp/aqua/aqua_top.html/

たかせ藍沙 (たかせ あいしゃ)
トラベル&スパジャーナリスト。渡航130回超・60カ国超、海外スパ取材230軒超、ダイビング歴800本超。日々楽しい旅の提案を発信中。著書は『美食と雑貨と美肌の王国 魅惑のモロッコ』(ダイヤモンド社)、薔薇でキレイになるためのMOOK『LOVE! ROSE』(宝島社)など。楽園写真家・三好和義氏と共著の『死ぬまでに絶対行きたい世界の楽園リゾート』(PHP研究所)が4刷、台湾版も好評につき、第2弾『地球の奇跡、大自然の宝石に逢いに… 青の楽園へ』が発売中!
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ブログ http://ameblo.jp/aisha
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Column

たかせ藍沙のファーストクラスで世界一周

ファーストクラスで世界一周だなんて手の届かぬ高嶺の花かと思いきや、実はちょっとの工夫でリーズナブルに実現することができるんです。アマゾン川、マチュピチュ、ウユニ塩湖、ナミブ砂漠、南アフリカ、オーストラリア、香港、インドネシア……。トラベルライターのたかせ藍沙さんが体験したとっておきの旅を、ここに公開!

2015.06.12(金)
文・撮影=たかせ藍沙