Magnificent View #473
羅臼岳(北海道)

(C) Jeremy Woodhouse / Masterfile / amanaimages

 知床の最高峰、標高1661メートルの羅臼岳。知床富士とも呼ばれ、日本ではよく知られるこの山は、2005年に知床半島が世界遺産に登録されたことで、世界にも名を馳せるようになった。

 山の名の由来は、アイヌ語で「動物の内臓がたくさんある所」を意味する「ラ・ウシ」で、古い地図には良牛(らうし)と書かれている。アイヌの人々は、熊や鹿などを捕ると必ずここに葬ったため、そのように呼ばれていたのだという。

 日本百名山のひとつ、そして世界遺産ということもあり、夏は登山者も訪れるものの、冬は深い雪で埋め尽くされる。7月中旬、日本各地が猛暑に悩まされる頃、ようやく羅臼岳の雪が溶け、青々とした姿を見せるようになる。

Column

今日の絶景

この広い地球上には、まだまだ知られざる素晴らしい景色がある。思わず息を飲んでしまう雄大な自然、ミステリーにあふれた驚きの奇観、そして、人間の文明が刻んだ偉大な足跡……。ここに、選りすぐりの絶景をお届けします。さあ、ヴァーチャルな世界旅行へと出かけよう!

2015.01.16(金)
文=芹澤和美