Magnificent View #436
屈斜路湖(日本)

(C) F. Lukasseck / Masterfile / amanaimages

 カルデラ湖としては日本最大、世界で第2位の大きさを誇る、北海道の屈斜路湖。冬の風物詩といえば、この光景。毎年、渡り鳥のオオハクチョウが飛来し、羽根を休めている。

 地熱の温度が高い屈斜路湖は、冬は凍結するものの、温泉が流れ込んでいることから一部に解氷部分ができる。ここは、越冬する白鳥たちにとって、快適なスペースなのだろう。

 彼らの寝床になるのは、「砂湯」と呼ばれる場所。その呼び名のとおり、湖畔の砂を掘ると、たちまち温泉が湧き出す不思議な場所だ。

 氷に閉ざされた冬に、ここを訪れるオオハクチョウの数は400~500羽にもおよぶ。冬の使者を一目見ようとやってくる観光客にエサをねだり、近くまで寄ってくる白鳥も。温かい場所あり、食料あり。ここは白鳥たちにとって天国であることは間違いない。

Column

今日の絶景

この広い地球上には、まだまだ知られざる素晴らしい景色がある。思わず息を飲んでしまう雄大な自然、ミステリーにあふれた驚きの奇観、そして、人間の文明が刻んだ偉大な足跡……。ここに、選りすぐりの絶景をお届けします。さあ、ヴァーチャルな世界旅行へと出かけよう!

2014.12.10(水)
文=芹澤和美