Magnificent View #399
ドルマバフチェ宮殿(トルコ)

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 老朽化したトプカプ宮殿に代わる新宮殿として、1843年から十数年の歳月をかけて建てられたのが、ドルマバフチェ宮殿だ。この土地はもともと王室の庭園として利用されていたため、「ドルマバフチェ(埋め立てされた庭)」と呼ばれるようになったという。

 宮殿完成後は、1922年にメフメト6世が退去するまで、オスマン帝国後期6人のスルタン(皇帝)がここで暮らしている。トルコ共和国成立後は大統領の執務所として用いられ、初代大統領ムスタファ・ケマル・アタテュルクは、1938年にこの宮殿で亡くなった。

 宮殿の中には、巨大なボヘミアガラスのシャンデリアやクリスタルをあしらった階段などがあり、どこを見ても、贅を尽くした内装。王宮時代は、内部は男性向けの空間と女性のみの空間に分けられ、多くの侍女や宦官も勤務していたという。まばゆいばかりの豪華絢爛な宮殿の中では、トルコ版『大奥』ともいえるストーリーが、展開されていたのかもしれない。

Column

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2014.11.03(月)
文=芹澤和美