2026年10月10日夜9時からスタートの日本テレビ系土曜ドラマ『俺たちの箱根駅伝』。池井戸潤が十余年の歳月をかけて書き上げ、「もう二度と、こんな小説は書けないでしょう」とまで語った、渾身の原作を映像化した本作は、関東学生陸上競技連盟の全面協力を得た前代未聞のプロジェクトだ。

 本作に大日テレビアナウンサー・辛島文三として出演する竹中直人に、役作りや共演者たちとのエピソード、ドラマの見どころについてなど話を聞いた――。

70歳のアナウンサーっているのかな…

――出演オファーが来たときのお気持ちは?

竹中:アナウンサー役だと聞いて、「え? 70歳のアナウンサーっているのかしら?」というのが最初の感想です。でも、プロデューサーの方々の「ぜひ、竹中さんで!」という熱い眼差しを受け、こりゃ絶対に断れない。思わず「はい!」とお返事してしまいました。

――辛島文三というキャラクターを、ご自身ではどんな人物だと捉えていますか。

竹中:昭和の頑固おやじ。わが道を行くイメージです。笑顔が全く似合わない男。

――実際に撮影の中でアナウンサーとして演技されるうえでのご苦労はありましたか?

竹中:最初のうちは「アナウンサーらしく声を少し高めに」と意識していたのですが、結局、後半は地声に近くなっていきました。監督が「OK」と言ってくださったので、「じゃあ、これでいいのかな…」って。アナウンサーはかなり難しい役でした。自分では全く分からないです。とにかく必死でした(笑)。

――池井戸潤さんの作品へ出演されることについての印象をお聞かせください。

竹中:最近は池井戸さんとはご縁があり、ミュージカル「民王」にも出演しています。初めて池井戸作品に参加したのは「ようこそ、わが家へ」(2015年/フジテレビ)です。その時は寺尾聰さんをめちゃくちゃ罵倒するかなりいやな奴の役でした。

 今回の『俺たちの箱根駅伝』では、台本に書かれたこと、そして監督の指示に従い、精一杯辛島文三を演じるだけです。役が自分自身に被るなんて事は考えたこともないですね。役者にもいろいろなタイプがあると思いますが、僕はとにかく、演じる役の目の前にいる人をいかに信じられるか……それだけです。

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