町の賑わいを楽しみ、ガラディナーを満喫する

 3日目の朝、目覚めると船は静かにフィヨルドの海を滑っていた。今日の寄港地はノルウェーの小さな港町、スタヴァンゲル。

 折しもこの日はノルウェーの祝日にあたり、通りを民族衣装に身を包んだ人々が埋め尽くしている。クイーン・メリー2を見上げて旗を降る子どもの姿が愛らしく、こちらまでお祭り気分を楽しませてもらえる。

 さて、クルーズでの大きな楽しみの一つはやはり船での食事だ。グリルクラスの専用ダイニングではいつでもゲゲストそれぞれのための席が用意されている。

 「昨夜はお魚でしたので今日はラム肉などいかがですか?」「スモールポーションもできますよ」などと声をかけ、一人旅でも英語が不得意でも決して不安にさせない気配りも誇り高きキュナードのサービスだ。

 メートルディのオスマン・ピナルグル氏は言う。

「このダイニングでの体験を何よりも際立たせているのは、パーソナライゼーションの深さです。お客さまそれぞれのご嗜好を丁寧に把握し、全ての一皿がその方のために用意されたものと感じていただけるよう心がけています」

 ドレスアップして楽しむ特別な夜「ガラ・イブニング」ではミシェル・ルー氏監修によるガラ・ディナーのメニューも登場。

 寄港地の素材を生かした料理に味噌などの和の要素を忍ばせるなど、スターシェフらしい工夫にディナーがいっそう華やいだ。

次のページ 英国流にくつろぐ午後、ノルウェーを味わう白夜

CREA Traveller 2026年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。