【相談】植物さえ幸せにできなくて
【お悩み】
観葉植物を枯らすたびに「植物さえ幸せにできない人間なのか、私は」と、どんよりします。部屋にグリーンがあることでなんとなく癒されるのですが、忙しくなると水やりすら忘れてしまいます。(33歳・女性・スローライフに憧れて)
そりゃしょうがないですよ。植物を枯らしちゃってるんですから。とことんどんよりして、反省して、それを繰り返して植物と共存できるようになるんじゃないですか? 多分、あなたにとって植物はそこまで必要じゃないんでしょう。「植物さえ幸せにできない人間なのか」この一文に表れていますね。植物を幸せにする? こっちが幸せにしてもらってるんですよ!
私の部屋にも植物がいっぱいあります。夏になって葉が青々と元気にぐんぐん育っているのを見ると、嬉しくって嬉しくって、「ありがとうね」と葉っぱに頬擦りします。こういう時、ああ、幸せだ、と思います。水やりができること自体が幸せだと感じます。
バンクーバーに住んで気づきました。この街は都会なのに緑が多いです。心が落ち着きます。ゆとりができます。楽しみ上手になれ、少し人に優しくなれます。「そりゃお前、ちゃんと働いてないからだろ! 半分プー太郎みたいな生活してるからだろ!」。ごもっとも。それはごもっとも。責任の少ないポジションで今、生きてますからね。
「緑と何の関係が? エビデンスを出せ」と言われたら困りますが、でも緑のおかげでゆとりができたって私が感じてるんですもん。
たまに帰国した時、コンクリートジャングル東京の人たちのイライラ、殺伐とした空気に、やられてしまうことがあります。都民の皆さんを楽にさせてあげたい。私が都知事になったら、東京湾から吹く風をブロックしているビルをぶち壊し、風の通り道を作り、街路樹を植え倒し、都立の農業学校と農園を作ります!
え? 頭の中がお花畑? そうです。私の頭の中も緑がいっぱいです。
続きは「CREA」2026年秋号でお読みいただけます。
光浦靖子(みつうら・やすこ)
お笑い芸人・エッセイスト。1971年愛知県生まれ。幼なじみの大久保佳代子と「オアシズ」を結成。国民的バラエティー番組『めちゃ×2イケてるッ!』のレギュラーなどで活躍。また、手芸作家・文筆家としても活動する。著書に『私が作って私がときめく自家発電ブローチ集』(文藝春秋)ほか。2021年からカナダに留学中。

『ようやくカレッジに行きまして』
カナダに移住して1年、ワーキングビザを目指してシェフ訓練校に入学した50代のヤスコの過酷で多忙で涙と幸せの詰まった最新エッセイ。口絵では、バンクーバーのご自宅やキッチンの写真も掲載。
定価 1,650円(税込)
文藝春秋
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CREA 2026年秋号
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