Crazy Jasmine大ブレイクの理由を考察
Crazy Jasmineがここまでブレイクした理由は、ひとりの感性や好みを信じて作り上げられるという点が強みになっているからだと思います。いわゆるマーケティングを優先していたら、ここまでコアなジャスミンラバーが欲しいと思える香りは生まれなかったのではないでしょうか。
本物のジャスミンの香りに妥協せず徹底的にこだわり、パッケージや紙袋のデザイン、色にいたるまで、どのアイテムも向田さんがデザインし、Crazy Jasmineの世界観を作り上げています。
また使用者に色々なヒアリングをし、皆が本当に欲しいと思っているものは何なのかを、常に模索しているそうです。ソラフラワーも、当初はヒノキで作っていたところ、「ヒノキの香りの存在感が強い」という声があり、別のものを探した結果なのだそう。
Crazy Jasmineでは、SNSが情報を広げるツールとしてしっかり機能しています。昨今のブランドとしては当たり前とも思えますが、向田さんいわく、「Xの影響力がものすごく強い」のだそう。「香水が好きな方って、なぜか写真よりも、言葉で香りを表現してある方が響くみたいです」(向田さん)。
特にXでは、それぞれの投稿内容が熱く、いい意味で香りオタクがCrazy Jasmineに狂喜乱舞している様子が伝わってきます。
4種類それぞれの香りの詳細な説明をしている人がいたり、自分のベストフレグランスを紹介する中でCrazy Jasmineをエントリーしていたり、皆が率先してこの香りを語りたい、と発信している。その熱が伝わってきます。
また代官山でポップアップストアを設けた際、一定額を購入した人にジャスミンの苗をプレゼントしたところ、その苗が大人気だったのだそう。
「苗だけを売って欲しい、みたいな方もいらっしゃいました。日本の花屋さんであまり売っていないからなのかもしれませんが、あまりに人気で驚きました」(向田さん)
さらに現在、その時苗を受け取った人が「花が咲きました! カワイイ!」とXに投稿していたりと、熱い思いが循環している様子が見受けられます。「花が咲いて、香水の香りの再現性の高さに改めて驚いている」という人も。
気になる今後の展開も伺いました。
「6月には東京・原宿の『@cosme TOKYO』の3Fに、常設導入されました。香水のみの全ラインナップが試せます。香りは嗅がないとわからないので、ぜひ試しに行かれてください。購入者の方にアンケートを取り、次はどんなアイテムが欲しいかもリサーチしています。多くの人が使いやすいヘアオイルなども今後検討中です。ジャスミンの苗自体も欲しい方が多いということがわかったので、私の一番最初の企画だったジャスミンだけのショップを、いずれ作れたらいいなと思っています」(向田さん)
そのショップの夢も、遠からず実現するような気がします。
» 前篇を読む:【爆発的人気!】「常に鼻に入れていたいくらいジャスミンが好き(笑)」ひとりの“ジャスミン狂”の熱意が生んだ香りのブランド「Crazy Jasmine」
●お話を伺ったのは……
向田陽子(むかいだ・ようこ)
株式会社 Crazy Jasmine Tokyo 代表取締役社長 向田陽子さん。2006年に伊藤園にデザイナーとして中途入社。「Relax JASMINE」のパッケージデザインに17年間携わる。2022年、社内ベンチャー制度にジャスミンに特化したショップや製品の企画を提案。紆余曲折を経て、2026年、ジャスミンの香水を中心とした「株式会社Crazy Jasmine Tokyo」を設立。本物のジャスミンの香りを1年中楽しめるフレグランス製品を中心として、様々に展開中。
