自分の変調や不調に気づけるのがダンス

 NOSUKEさんとTeam"S"pecialが手がける振付のベースには、「カッコよく見せる」「難度の高いものに挑戦する」だけでなく、そのグループの良さや楽曲の良さをいかにダンスによって際立たせるかという、メッセージファーストの考え方があるようだ。最近ではHYBE×Geffen Recordsによるグローバルオーディション「WORLD SCOUT:THE FINAL PIECE」の審査員も務め、眠っている才能を見つけ出す“目利き”としても活躍の場が広がっている。自らもチームを持つNOSUKEさんは、いいグループやチームに必要不可欠なものは何だと考えているのだろう。

「僕自身は“対話”がすごく大事だと感じているかもしれません。どんなビジョンをみているか、どんなゴールを目指しているか、同じチームにいると一緒にいる時間が長いので、言わずともわかっているようで、実はそれぞれの気持ちにちょっとしたズレがあったりします。なので、当たり前のようなことでも、伝えたり、共有しあったり、対話をすることによって、気持ちのすり合わせをしていくことが大切だと思っています」

 最後に、NOSUKEさんが考えるダンスによって得られる“効能”とは?

「ダンスに限らず、体を動かすことって、気持ちのリフレッシュに繋がりませんか? ダンスを仕事にしている僕が言うのもなんですが、本来ダンスには難しいルールなんてなくて、自由なものだと思うんです。本人が気持ちよく音楽に乗りさえすれば、それでいい。僕も、楽しんでダンスしている人を見ると、それだけで嬉しいし、自分も楽しくなる。

 “楽しい”ってことは、自分を解放できていることだと僕は解釈していて。効能としては、自分の中で溜まっている何かを発散することに長けているのがダンスだなと。僕自身、少し踊ってみただけで、自分の調子の良し悪しを測れたりもします。

 グループの場合は特に、その人のダンスの特性が反映されるから、コンディションが良くない日もわかるし、いい日もわかる。ダンスレッスンのときやライブのリハーサルなどで、もし誰かが調子が悪そうだと感じたら、僕は、その日の指導方法をちょっとずつ変えたりします。たとえば、休憩時間の取り方なんかを変えるだけで、急に現場の雰囲気が変わることもあるんです。

 ダンストレーナーや振付、演出をやる上では、周りの変調や不調に気づける人間でありたいと思っています」

NOSUKE(のすけ)

2011年に振付師、ダンサー、パフォーマンス・ディレクター、ライブ演出家を擁するスペシャリストチームTeam"S"pecial(チームエス)を結成。BTS やMrs. GREEN APPLEなど様々なアーティストのダンサーや振付を担当。20年にHYBE JAPANのダンストレーナーを務める。24年からダンストレーナーとして参加した「timelesz project -AUDITION-」では、全課題曲を振り付けた。ananでの連載をまとめたMAGAZINE HOUSE MOOK anan特別編集「NOSUKE -Team"S"pecial- PRESENTS ダンエク」が発売中。

『anan特別編集 NOSUKE -Team"S"pecial- PRESENTS ダンエク (MAGAZINE HOUSE MOOK)

定価 1,980円(税込)
マガジンハウス
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