いい内視鏡クリニックはどう探せばいい?

――いい内視鏡クリニックの見極め方はありますか?

 前提として、内視鏡検査を担当する医師が、日本消化器内視鏡学会の専門医資格を取得しているかどうかは確認するとよいでしょう。専門医を取得しているということは、大規模病院などで一定の経験を積んでいる一つの目安になります。また、資格を維持するには学会参加や継続的な研鑽も必要なため、知識や技術のアップデートも期待できます。

 さらに検査後のフォロー体制が整っているかどうかも大切です。たとえば、摘出したポリープが病理検査の結果、前がん病変だったり、がん化していた場合には、信頼できる大学病院や基幹病院へ速やかに紹介できる連携体制が整っているかどうかが重要です。実力のある医師がいる医療機関としっかり連携しているクリニックは安心感があります。

 こうした情報は、クリニックのホームページに掲載されていることも多いため、近さや予約の取りやすさだけで選ぶのではなく、事前に確認したうえで選ぶことをおすすめします。

――一度内視鏡検査を受けたら、次は何年後に受けるとよいですか?

 ポリープが見つかった場合と、異常がなかった場合とでは、次回の検査時期も異なります。一般的には、検査で特に異常がなければ、次回は3年後を目安に考えてよいでしょう。

 ただし、大腸がんのリスクやポリープの有無やポリープの性質、家族歴などによって適切な間隔は変わります。実際の受診時期については、検査結果を踏まえたうえで、担当した医師の判断に従ってください。

――最後に消化器内視鏡の専門医として、メッセージをお願いします。

 長年、大学病院で大腸がんの手術に携わってきました。なかには、小さなお子さんを残して、若くして大腸がんで亡くなられる女性患者さんもいて、これまで何度も胸を痛めてきました。

 一般的には、大腸がんは50代以降で発症が増えるといわれます。しかし、臨床の現場で感じるのは、年齢や家族歴にかかわらず、本当にさまざまな年代の方が大腸がんを患い、手術を受けているという現実です。

 繰り返しになりますが、大腸がんは早期に発見できれば、十分に治癒が期待できるがんです。40~50代のうちにぜひ一度は内視鏡検査を受けていただきたいと思います。それでも抵抗がある方は、年に1回の便潜血検査は受けるようにし、要精密検査と判断された場合は、大腸内視鏡検査を必ず受けるようにしましょう。

» 【前篇】「お尻からカメラ」が怖くて49歳まで逃げ続けた医療ライターの「大腸内視鏡検査」体当たりレポート。“1800mLの下剤”の先に待っていたものは… を読む

●お話を伺ったのは……

端山軍(はやま・たむろ)先生

「おなかとおしりのクリニック 東京大塚」院長。2002年、帝京大学医学部卒業、2006年同大学大学院医学研究科修了。同大学医学部附属病院で消化器外科医として研鑽を積み、埼玉県立がんセンター、さいたま市民医療センターなどで消化器・大腸肛門疾患の診療に従事。帝京大学外科学講座助教、講師を経て2024年から准教授。2025年2月、東京都豊島区に「おなかとおしりのクリニック 東京大塚」を開院。消化器内視鏡と肛門疾患を専門とし、大腸内視鏡検査や日帰り治療に力を入れている。
https://onaka-oshiri.clinic/