美容師がセルフカットに気づく「3つのポイント」

 美容師がセルフカットに気付く理由は「美容師のカット技法」と「セルフカットの切り方」が異なることにあります。美容師のカットといえば、髪の毛をコームで引っ張り出して切っている絵が浮かぶと思いますが、美容師が正確なカットを施す上で気を付けているポイントは、「カットライン」「引き出す角度」「ブロッキング」の3つです。

①カットライン

 ハサミで切った後の線のことを「カットライン」と呼びますが、この時の刃の入れ方を、横一線にして真っ直ぐに切ったり、縦にしてジグザグに切ったりと、美容師は使い分けています。

 前髪のセルフカットの場合、カットラインが均一に切れていないことがほとんどです。特に前髪付近の顔周りは、「生えグセ」が出やすい部分です。お客さまそれぞれにクセが必ずあるため、均一に切っているつもりでもズレてしまいやすいのです。

 美容師からしても前髪のカットラインがズレやすいことは同じなので、一見手早く切っているようでありながらも、実は注意を払いながら少しずつ切って調整しています。

②引き出す角度

 次にポイントとなるのが、髪を切る際に髪を「引き出す角度」です。美容師は髪を軽く引っ張り出し、長さを統一した上で切っています。そして髪を引き出す方向と角度次第で、髪の毛が重力で下に降りた時の見え方が変わります。

 美容師は髪を引き出しながら切っている時、髪があらゆる方向に立ち上がっている様をイメージしながら、四方八方に両手を伸ばして切っています。実際にその様子を図面に書き起こしてカルテに記録しておくこともあるのですが、それを頭の中で再現して切っているのです。

 このようにして切った髪は、正確な角度に髪を引き出せば前回のカットラインを見ることができます。しかし、髪の長さが不揃いだとカットラインが見えないため、「セルフカットなのでは?」と美容師は察します。

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