自分を一番に愛さなきゃ

――これまでの「モテ」や「かわいい」が美容の至上命題だった時代を経て、おふたりは今の時代の美しさとは何だと思いますか?

小田切 幸せと思える感度が高い人は美しいし、一番魅力的だと思います。特に、年齢を重ねるとそのマインドが如実に顔に出ますからね。結局、人間最後は生き方なの。シミだらけでしわくちゃでも幸せそうな、美しいおばあちゃんっていっぱいいますよね。

ゆりやん 自分を好きでいられることですかね。「こうでなければダメ」という情報が溢れているけど、ノイズに対して「ほっとけ!」って言える自分になること。難しいけど、何かに夢中になっているうちに、いつの間にか自分を好きになれる気がします。

小田切 そうよ~! 運動でも料理でも仕事でも、何かを頑張る充足感が自信につながるの。

ゆりやん 私、最近鏡を見てふと「今まで本当によく頑張りました」って思ったんですよ。

小田切 素晴らしいわ。自分をちゃんとかわいがる「セルフラブ」ができてこそ、本当の美容なんです。日本人は特に「自分なんか」って謙遜しがちだけど、そんなの美徳でもなんでもない。まずは自分を一番に愛さなきゃ。

ゆりやん 自分自身に対して「よくやった!」と思ったことを、ノートにまっすぐな言葉で書きまくってみたんですね。「こんなことやって、あそこまでやって、こんな人間地球にいるか?」って(笑)。そうやってアウトプットすると、どんどん元気になれて。

小田切 私も幼少期につらい体験をたくさんしてきたけど、自分の心を救ってくれたのはやっぱりメイクだった。心が軽くなって、自分の人生を操縦しやすくなった気がするんです。

ゆりやん この「器」で生まれてきて、他の「器」には乗り換えられないわけだから、だったらこの器をめっちゃかわいくして、好きなように彩ってあげたい。それがメイクのパワーだし、人生をめちゃくちゃ楽しくする秘訣なのかもしれないですね。

ゆりやんレトリィバァ(ゆりやん・れとりぃばぁ)

1990年奈良県生まれ。関西大学文学部卒業。大学在学中の2012年に吉本興業NSC入学。17年、THE W優勝。21年R-1グランプリ優勝。ドラマ『極悪女王』で主演を務めるなど、活躍の場を広げている。

小田切ヒロ(おだぎり・ひろ)

1982年生まれ。ヘア&メイクアップアーティスト。唯一無二のセンスと、ユーモア溢れるトークで人気を博し、YouTube「HIRO BEAUTY CHANNEL」は登録者数160万人突破。SNS総フォロワー数360万人。

映画『禍禍女』

ゆりやんレトリィバァが映画監督に初挑戦。自身のこれまでの恋愛を投影したほぼドキュメンタリーなホラー作品で、すでに30の国際映画祭に正式出品&ノミネートを果たす。南沙良が主演を務め、アオイヤマダ、髙石あかり、斎藤工など豪華キャストが集結。


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