BVLGARI
セルペンティの時計
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私にとって、イタリアらしい華やかな宝石を知った最初のジュエラーがブルガリです。30代でフィレンツェに遊学していたころ、イタリア人女性がブルガリのジュエリーをつけているのを見て、その成熟した美しさに衝撃を受けたのを覚えています。
「セルペンティ」は、幸運の神の使者ともいわれるスネークモチーフが好きな私にとって昔からお気に入りのコレクション。中でも今回ご紹介したウォッチは、イタリア女性を彷彿とさせる艶やかなブレスレットの配色とボリューム感、肌を引き立てるブラックフェイスが美しく、おすすめのモデルです。
時計自体にセクシーで華やかな存在感があるので、これをつけるときはあえて引き算のファッションで。私は「いかにさりげなくつけられるか」をポイントにスタイリングしています。モダンで知的な女性がシンプルな服にポンとこの時計をつけているようなのが理想。時計が放つタイムレスな美しさを「自分のもの」にできたら素敵ですね。
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ダイヤル部分はスネークをモチーフにした「セルペンティ」、ブレスレット部分はガスチューブを意味する「トゥボガス」。ブルガリを代表するふたつのコレクションがひとつになったのがこの「セルペンティ」。バングル部分はしなやかに手首にフィットし、つけ心地も軽やか。
伊藤美佐季(いとうみさき)
ジュエリーディレクター。30代でイタリアに遊学、帰国後スタイリストに。ジュエリーや洋服のスタイリングのほか、ジュエリーに関する講演なども行う。
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Column
伊藤美佐季のジュエリーのある人生
ジュエリーディレクターの伊藤美佐季さんが指南する、大人のためのジュエリーの選び方と、つけ方のエッセンスを連載でお届けします。
2014.07.05(土)
撮影=生田昌士(makiura office)
スタイリング=伊藤美佐季
ヘア=HIROKI YOSHIMORI(super sonic)
メイク=津田雅世(mod's hair)
モデル=Kat O'Brien
構成・文=湯澤実和子
CREA 2014年7月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。