【ご家族でのリンクコーデ】ファッションはメッセージである
令和になってから、天皇皇后両陛下は揃ってご公務に臨まれる際、陛下のネクタイと雅子さまのお洋服の色を揃えるスタイルが定着しています。ご一家で映画やコンサートを鑑賞される際には、愛子さまも含めた「リンクコーデ」によって、ご家族の調和と結束がさりげなく演出されています。

例えば、2023年5月に「ウィーン少年合唱団」の公演を鑑賞された際には、陛下のネクタイは愛子さまのワンピースと同じ黄色で合わせていらっしゃいました。
そして、愛子さまのジャケットは雅子さまのセットアップと同じ白。これは合唱団の白いセーラー服に合わせたコーディネートであったと考えられます。三者三様ながら、調和のとれた美しいコンビネーションでした。

このようなリンクコーデは単なる家族のファッションではなく、訪問先やイベントへの敬意、季節感、そして共感の意志を視覚的に伝える一つの手段でもあります。両陛下の「国民と共に歩む」という姿勢を、愛子さまも行動をともにされる中で、自然と受け継がれていったのでしょう。
【乙女心と親しみやすさ】少女の面影を残すプライベートファッション

プライベートでの愛子さまは、小花柄のブラウスやワンピースなど、可愛らしい印象のお洋服を好んでお召しになっており、少女の面影を色濃く残しています。
那須御用邸でのご静養の際に報じられた映像では、可愛らしい印象を与える服装でありながらも、その素直さや真面目さ、そしてナチュラルで親しみやすい人柄が表れていました。


こうした可憐な装いは、愛子さまの内面のやさしさや誠実さを象徴しているように思えます。成年皇族として公務にのぞまれる中で、そのファッションにも変化の兆しが見え始めます。
2025.06.04(水)
文=つげのり子