
おやつって、とても甘美な響き。仕事中、ひと息つくときに、自分を癒したいときに、おやつがあれば頑張れるという人も多いはず。
世田谷・太子堂の住宅街に誕生したのは、“旬”という視点を取り入れたベイクショップ。開店してからというもの、自分のおやつや贈りものを買う人、ノートや本を持ってお茶を飲みに来る常連さんが続々! その魅力をご紹介しましょう。
食べる人と「農」をつないで幸せにする

2025年3月にオープンしたばかりの「nomaru bake」。名前の由来は、“「農」を○(マル)”にしたいという想いと、あえて“普通”のおやつを提案したいとう気持ちから。というのも、このお店の母体は農業法人。だからこそ、日本の果物の旬を大切にし、おいしく提供したいという熱意が込められているのです。

たとえば、ショートケーキ。現在は宮城・山元町の完熟いちご「ミガキイチゴ」を惜しみなく使ったショートケーキが食べられます。が、イチゴは一年中おいしいわけではないので、旬が去れば次のフルーツに代わっていきます。イチゴの前はみかんのショートケーキで、こちらは惜しまれつつ来季までお別れです。

ほかの焼き菓子もそう。サクサクに焼き込んだタルト生地にアーモンドクリームを重ね、旬のフルーツと、軽やかなクランブルをのせて香ばしく焼く「季節のクランブルタルト」も人気シリーズです。現在は、「びわとクルミ」も登場しています。
豊かさの象徴“ふくら雀”をかたどったバターサンドが大人気

“ふくら雀”の形をしたフレッシュバターサンドも旬の味。今は、いちごと名残の金柑の2種類が並びます。ほろほろとして香りのいいふくら雀の形のクッキーに、ホワイトチョコレートを加えたコクのあるバタークリームとフルーツをたっぷり挟んだうれしいおやつ。まろやかなクリームとクッキーの中で、フルーツのみずみずしさや自然な甘さを雀が伝えてくれるかのよう。現在、金柑は終売し、「びわ」が登場しています。
2025.04.27(日)
文=CREA編集部
写真=鈴木七絵