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■秘境のオアシスと呼びたい「錦屏美人湯館」

 「錦屏美人湯館」のホテルは、秘境にあると思えないすてきな建物。お隣にレストラン棟があって快適に過ごせます。部屋は、スタンダードなツインでも広めの湯船の温泉がついているので、自分の好きな時に源泉を注いで好みの温度で入ることができます。

 今回は、別名「ペントハウスルーム」と呼ばれている最上階にある部屋に泊まってみました。

 温泉好きにとって、とにかくうれしいことは、台湾の温泉ホテルでよく見かける間取り。部屋の部分と温泉の部分がハーフ&ハーフで同じくらいの面積なのです。これは、ゆっくり温泉が楽しめてとても幸せ。台湾もゴージャスな温泉リゾートのご褒美系もありますが、ふらっと温泉で癒されたい時に気軽に泊まれる宿も人気があります。

 ペントハウスルームはダブルベッドのツインで、スイートルームとして使用するほかにファミリールームとして数人で泊まることもできるそうです。広いウッドデッキに出ると壺湯が2つ。ひとりがようやく入れるサイズで五右衛門風呂みたい。ひとつは温泉、ひとつは冷泉を注ぐことができます。室内には深くて巨大な湯船の温泉とシャワールームがあって、ほぼベッドルームと同じ広さ。勢いよく温泉を注いでざぶんと浸かると、トロントロンの美容液にすっぽり包まれている感覚、できることなら、このままずっと浸っていたいと思ってしまいます。

2025.04.11(金)
文・写真=石井宏子