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 “新感覚アウトドアホテル”をコンセプトに掲げた新スポット「THE FARM スロウマウンテン成田」が2025年3月1日、千葉県成田市にオープンした。キャンプでもグランピングでもなく、“アウトドアホテル”とはいったいどんな施設なのだろう? ひと足先に泊まってみたので、体験レポートをお送りする。前編は、コンセプトや客室、食事について。

》【後篇】関東最大規模のアスレチックで、“空中散歩”やジップラインを満喫! 夜はBBQと焚き火でゆったり過ごせる、“アウトドアホテル”って?【千葉・成田】を読む


キャンプでもグランピングでもない、“アウトドアホテル”って?

 成田空港近くの森林や農地に囲まれた約5万㎡のエリアに「THE FARM スロウマウンテン成田」がグランドオープン。となりの香取市にある人気の農園リゾート「THE FARM」と距離も近く、系列施設の1つでもある。

 運営する「株式会社シー・ヴイ・エス・ベイエリア」(市川市)の泉澤摩利雄社長が「自然のなかで思いきり遊べて、快適な部屋でゆっくりくつろげる施設になっています」と話すように、アクティビティと上質な宿泊空間を組み合わせた“アウトドアホテル”を打ち出している。

 今回、ぼくら取材チーム3人は、メディアや関係者向けに開かれた宿泊体験会に参加。よく晴れた2月の週末、東京都心から車で向かうと、休憩いらずの1時間ちょっとのドライブであっという間に到着した。

 ホテルロビーを抜けて場内に足を踏み入れると、木々に囲まれた芝生のフィールドにコテージやテントがあちらこちらに並び、中央には小川がゆるやかに流れている。自然豊かな風景に、“さっきまで都会のど真ん中にいたのに”とちょっと驚き。この空間を手がけたデザイナーによれば、場内全体をひとつの集落に見立て、「自然のテーマパーク」の世界観をデザインしているという。

 客室は、コテージとグランピングテントで、それぞれに4タイプがある。コテージは、5人まで泊まれるスタンダードをはじめ、10人まで利用できて専用サウナやジャグジーもついたメゾネットスイート、バリアフリー対応でペット可の部屋などさまざま。

 テントは、4人まで泊まれるデンマークの「ノルディスク」のもので、森や川沿いなどのテントサイトの立地や広さによってタイプが分けられている。テント泊といえども、すべての客室にダブルベッド2台が設置され、各サイトに水道や冷蔵庫もある。さらに場内のシャワー棟に宿泊者別の専用シャワールームを完備……という具合なので、アウトドア経験不問で快適に過ごせそうだ。

2025.03.12(水)
文=一ノ瀬 伸
写真=鈴木七絵